朴一さん2006/05/14

大阪市大の朴一教授の近著『「在日コリアン」ってなんでんねん?』(講談社 2005年11月)を購読。  内容は、間違い・誤解・矛盾・重要事実の隠蔽が随所に見られる。  在日の様々な運動体のパンフを集めたようなプロパガンダ本と言えるものなので、今の活動家のレベルをも表すものであると思われる。それなりの資料的価値はあろう。

 ところでこの教授様、「在日韓国人三世」と自称しているが、12年前の朝日新聞の文化欄での論文では「二世」と明記している。(1993年11月27日付け)  さらに同文の最後には、プロ野球の王貞治のことを  「民族名で活躍する日本籍中国人」  「国籍は日本でも中華民族の誇りは失っていない」 とトンデモナイ間違いを堂々と書いている。王が帰化していないことは有名な事実である。その道のプロの専門家がこんな間違いをするというのは、その人の研究レベルはどういうものなのか?

 朴教授の著作を「間違い・誤解・矛盾・重要事実の隠蔽が随所に見られる」と評したが、その具体例を一つ示す。

 「松坂慶子の父、英明さんが生まれたのは朝鮮半島の大邱だった。‥日本の植民地政策によって韓英明という姓名は日本風の岡本英明に改名され‥「このままでは駄目だ」ということで日本行きを決意した。1938年、15歳のときだった。」(45~46頁)

 なぜこのようなアホな間違いを書いたのであろうか。その手記にそうあったのかも知れないが、歴史事実の間違いをそのまま書くとは‥。(創氏改名令の施行は1940年。ごく初歩的基礎的知識)  これはこの本の中の一つの例である。  これ以外にも「間違い・誤解・矛盾・重要事実の隠蔽」例が多く見られる。そういったものを探しながら読むのも一興だろう。

 活動家としては有能なのであろうが、「教授」の肩書きのある研究者としてはいかがなものであろうか。かなり疑問に感じる方である。

(王さんに対する間違いについては、9月5日付けコメントを参照してください)