部落(同和)問題は西日本特有の問題 ― 2007/07/14
『週間金曜日』の第17回ルポ大賞に和賀正樹「新大阪・被差別ブルース」が佳作を受賞しました。この作品には、解放運動に関わったヤクザについて触れられています。 http://www.kinyobi.co.jp/MiscPages/rupo17th_5
ここに記される「山本次郎(仮名・69歳)」という人が、解放運動に関わった時に本当にヤクザから足を洗ったのか疑問なのですが、それはともかく最後の結論部分で大賀正行氏の次の言葉を紹介しています。
>正行は、飛鳥会事件で報道各社から取材を受け、「ヤクザを真人間にするのも解放運動の使命」と言い切った。>
しかし飛鳥会事件では、支部長という要職に現役ヤクザ(山口組系金田組)が就いていたこと、そして解放運動は彼を何ら真人間にすることなく放置してきたことが明らかになっています。
解放運動にかなりのヤクザが入り込んでいることは、よく知られた事実です。 『同和利権の真相①』宝島社 2003年 169頁 http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2007/05/04/1482616 http://www.asahi-net.or.jp/~fv2t-tjmt/daisanjuuyondai
解放運動はこのようなヤクザに接することとなった市民に対し、どのように対処したらいいかを全く教えることがありませんでした。こんな人を何とかしてくださいと解放運動に訴えても、何の対応もしません。かえってお前は差別者だ!と糾弾するのが解放運動です。 同和研修・同和教育を受けた企業・役所の担当者たちは、差別の故にヤクザになった可哀想な人だからとして、その不当な要求を受け入れざるを得ないこととなります。
このような話は西日本では実感する人は多いのですが、東日本の人にはなかなか理解してもらえないものです。 部落問題は日本全体の問題ではなく、西日本特有の問題と考えています。