大麻汚染ー毎日社説の論理への疑問2008/11/01

 この頃、大学生の大麻事件が相次いでいます。これに関して、毎日新聞が社説で、大麻一掃を訴えています。論旨そのものは当然のことなのですが、その論理展開の一部に首を傾げるものがあります。

>オランダ、ベルギーなどでは個人使用や少量の所持、売買で訴追されないことを根拠に、国内でも合法化を求める声もあるが、オランダなどでも薬物使用が公認されているわけではない。より悪性が強い薬物の乱用を防ぎ、注射針の使い回しによるエイズ感染を防止するための次善の策として黙認されている。覚せい剤、コカインなどへ薬物依存が進む人も少なくなく、密売で暴力団などが資金を調達している現実もある。規制緩和などは、およそ現実的ではない。> http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20081101k0000m070146000c.html

 大麻が黙認されているオランダ・ベルギーでは、その狙いが「より悪性が強い薬物の乱用を防ぎ、注射針の使い回しによるエイズ感染を防止するため」とありますが、それが成功しているのかどうか。どうやら成功しているようです。 http://www.news.janjan.jp/column/0312/0312039056/1.php

 とすれば、日本でもオランダのように何故黙認されないか?という疑問がわきます。

 大麻問題にオランダ等の例を引くことは、オランダのようになれば麻薬中毒者やエイズ患者の減少だけでなく、「密売で暴力団などが資金を調達」することもかなり減少する、という考えも含まれることになります。

 毎日の社説は、大麻一掃を呼び掛けながら、そのなかに大麻黙認の論理が潜んでいるように思われます。