朝鮮語学習を始めた時2011/10/30

 1974年頃に、2年足らずという短い間でしたが、朝鮮語勉強したことがあります。  拙論では  http://www.asahi-net.or.jp/~fv2t-tjmt/dainijuuhachidai  に

「思い起こせば20数年前の七四年頃に、朝鮮総連のHさんに朝鮮語の手ほどきを受けたときは、朝鮮語のできない朝鮮人は民族性を失った者である、という総連の考え方をその通りと思ったものだ。」

と記しています。このHさん、後に小田実の奥さんになった方です。

 Hさんは朝鮮総連でもかなりの実力者の娘だったそうで、朝鮮学校を卒業し、また朝鮮学校の先生もしておられました。当時は朝鮮総連の力が大きかった時代で、南の韓国の朴正熙政権の悪辣非道ぶりが宣伝され、多くの人たちが信じていたものでした。Hさんも、総連の考えをそのまま授業に持ち込む方でした。

 最初は私も総連の考えに同調していたので、Hさんの主張にはその通りだと賛成していたのですが、主体思想の本を読んだりしていくうちに、だんだん嫌になり、そのうちに金日成の思想は社会主義・マルクスレーニン主義から外れる思想だ、少なくとも哲学と言えるものではない、と言うようになりました。  結局、余りに総連寄りのHさんが嫌になり、朝鮮語の勉強も止めてしました。

 しばらくして、確か1977か78年頃だったと思いますが、金日成が日本のベ平連のような組織を念頭に置いたのでしょうか、ベトナム戦争での北の勝利を機に、日本で民主人士を獲得せよ、と言ったことがあります。(今手元に資料がなく、アヤフヤですが)

 しばらくして、Hさんがベ平連の創始者である小田さんと結婚したと聞いて、もうビックリ。その時は、金日成の言葉を実行したんだなあ、と思いました。

 小田さんはたくさんの本を出していますが、北朝鮮に関して批判めいたことは書くことはありますが、基本的にすべて北を擁護するものでした。拉致事件に関しても、日本が北と国交しなかったから拉致事件が起きた、小泉首相はこの責任を謝罪しろ、というトンデモナイ主張を開陳したことがありました。奥さんの影響は極めて大きいんだろうなあ、と思っています。

 この6年前程から韓国語の勉強を再び始めています。30年前から繰り返されてきた挫折を、今取り返しているということですねえ。今は韓国の新聞を、辞書片手でですが読めるようになりました。