《日本=加害者・韓国=被害者》は人間関係を悪化させる ― 2014/08/29
韓国語教室を経営している日本人が、自分のブログの中で次のような発言をしています。興味深いので紹介します。
http://blogs.yahoo.co.jp/tolmengi/archive/2014/08/18
ところが韓国人は、日本人が戦争で被害に遭ったことを知りません。 いえ、知ろうとしない、認めようとしないのかもしれません。 「見ざる・聞かざる・言わざる」です。
だから私たち市民が空襲にあったとか、家族が死んだとか、焼け野原になったとかいう戦争時の悲惨な話をしても共感を得ることができないのです。
日本人は「加害者」でなければならないからです。 「被害者づらするな」と言われます。
「私は貝になりたい」のようなBC級戦犯の話も、到底理解を得られません。 上官の命令で捕虜を殺さなければならなかった人の話ですが、まさに「被害者づらしてる」映画ということになります。
上記は一般的な考えられ方です。 個人になると少しずつ違うかもしれません。
私の韓国人の友達は「日本の一般市民も戦争の犠牲者だよ」と一定の理解を見せたあと「いや、だけど同情心を起こさせようとするものだから(日本の加害を隠ぺいするものだからこの映画はダメ)…」と言葉をつづけました。 これはマスコミで繰り返し言われていることですので、そのような考え方が韓国では「知識人」という認定を受けているから出た言葉と思われます。 国是だから。 偉い人たちが書くことや言うことが世論を形成しますね。
なので心優しい友人は、人として「一般市民も戦争の犠牲者」と言ってくれたけれども 韓国人としては言い切ることができないのです。 その下でもっと悲惨だった祖先の話が身近にあるから。 日本人が苦労した話は見たくない(知りたくない)のです。 日本は常に加害者の立場でなければならない。 そういうのを感じるとちょっと気が滅入りますね。
戦争で日本人が苦労した話を知らないから そのあとの人々の平和を希求する心情も知りません。 (報道されるのは軍事的脅威のみなようで)
植民地支配により韓国人が苦労した話 戦争で日本人が苦労した話、 認め合えれば良いと思うのですが。 文字で書けば簡単なことですね…。
日本で長年韓国語を教えてきて、また韓国の友人も多い方が、《日本人は「加害者」・韓国人は「被害者」》という立場の固定化に「気が滅入る」と表現しておられます。 この心境は理解できます。 この方だけでなく、長年韓国に関わってきて親韓・知韓的発言をしてきた人が憂鬱な気分になってしまう人は多く、なかには嫌韓・厭韓派に鞍替えする人も相次いでいます。
韓国人は、おそらく日本人側の「気が滅入る」「憂鬱」「もう関わりたくない」というような心境を理解できないのだろうと思います。 自分たち(韓国)は被害者=善=正義であり、相手側(日本)は加害者=悪=不正義であるという観念を獲得してしまうと、普通で当たり前の人間関係を続けることが困難となります。 なぜなら双方が認め合うという関係でなくなるからです。 今や日韓関係はこの状態になってしまったと言っても過言ではないでしょう。
日韓の国家関係ではこのように困難でも、個々人はお互いがこれに触れないで付き合っていく以外に方法はないと思うのですが、どうなんでしょう。
韓国から来たある人は、自分は学校の歴史の教師が大嫌いだったので歴史を勉強しなかった、だから歴史のことは何も知らないし話すことはない、と言っていました。 日本人相手に歴史の話をすると気まずくなるので、敢えてこのような話をしたと思うのですが、こういう心遣いはうれしいものです。
【拙稿参考】
糾弾する朝鮮人と反論できない日本人 http://www.asahi-net.or.jp/~fv2t-tjmt/daijuuhachidai
日本から親韓派がいなくなる―『週刊朝鮮』 http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2014/02/16/7223713
日本から親韓派がいなくなる(続)―西岡力 http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2014/02/23/7229138