二重国籍には様々な姿がある2016/10/29

 国籍は各国の国籍法に基づき定められます。 国籍が複数に重なる状態が二重国籍です。 簡単に言えばそうなのですが、実際の姿は様々です。

 二重国籍者の典型例は、自分が二重国籍であること自覚して両国から正規のパスポートを取得し、二つのパスポートを使い分けて海外旅行する人です。 近頃は知りませんが、二つのパスポートの所有する人が同一人物であることはなかなか分かるものではありません。 だから第三国で国外追放処分を受けても、もう一つのパスポートを使って再入国できます。 これは極端な例でしょうが、それ程に二重国籍は活用すると非常に便利なものです。

 本人が二重国籍であることを自覚していない場合があります。 二重国籍となるのは両親の国籍が違うとか外国で出生したとか様々場合があるのですが、親からそのことを教えてもらわないまま単一国籍者として育つことがよくあります。 親が教えなかった理由も様々で、国籍法の知識がなく二重国籍になるとは分からなかったとか、二重国籍であることは知っていたが離婚再婚を繰り返すうちに子供に教えることを失念したとか、個々の事情は百人百様、千人千様で、本人には責任がありません。 ですから国籍法に定める国籍選択をせず、法的に二重国籍のまま過ごすことになります。 なおこの場合は、本人が二重国籍であることに気付いた時に一方の国籍を離脱して単一国籍にする可能性と、法的には二重国籍でありながら実際には単一国籍として行動を継続する可能性、あるいは両国からパスポートを取得するなど二重国籍者の権利を享受する可能性など、色んな可能性が考えられます。 

 親も本人も二重国籍に気付かない場合があります。 戸籍を見ても外国籍を有していることは記載されていないし、家族も周囲も誰も二重国籍とは分からない場合があるのです。 国籍は各国の法によって定められています。その国の法によればその国の国籍を有しているはずなのですが、そのことを誰も知らず日本の単一国籍と思っている、という場合です。 

 北朝鮮は、朝鮮人(韓国人)は全て我が公民であり、我が国の国籍を離脱するには我が国の決定が必要としています。 今日本には韓国からの帰化者が35万人ほどと言われていますが、彼らが北朝鮮国籍離脱の手続きをした人はおそらく皆無でしょう。 とすると、韓国からの帰化者は韓国籍を離脱していても北朝鮮国籍の離脱が完了していない二重国籍者だということになります。 自分は北朝鮮の国民であったことはないとか戸籍にはそんなことは書かれていないとか主張しても、そんな個人の事情とは関係なく北朝鮮の法律がそうなっています。 だから北朝鮮は、我が国の法に照らして日本の帰化者は我が国の国籍を有していると主張することが可能です。

 日本の国会議員で韓国からの帰化者がおられますが、その方に北朝鮮との二重国籍ではありませんかと聞くのも一興かも知れません。 おそらく本人は目を丸くして、何をバカなことを言っているのかと拒絶するでしょうが‥

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