弾劾裁判―大統領側の反論2016/12/17

 弾劾裁判で大統領側が反論する答弁書が昨日提出されました。

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2016/12/16/2016121602258.html

元検事の李中煥(イ・ジュンファン)弁護士らの弁護人団は答弁書の提出後、憲法裁で記者会見を開き、「弾劾は理由がなく、(弾劾請求は)棄却されなければならない」と主張した。      李氏は「(朴大統領の)憲法違反は認めがたく、法律違反の部分は証拠がない」として、「事実関係と法律関係のすべてを争う」と述べた。

 これは拙論で次のように見通した通りの展開です。(12月9日付け)

http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2016/12/09/8271172

朴大統領がどのように反論するのか、などに関心が行きます。 今日の弾劾訴追の理由説明を読むと、これで憲法裁判所での審判に耐えられるのだろうか、と思います。 大統領側はかなり強力な反論を展開しそうです。

 韓国の大統領は、自ら辞任する場合が憲法に定められていませんので、任期途中で辞めるには死亡か弾劾しかありません。 よく言えば5年間の任期中、安定した政権運営ができることになります。 ここが日本の首相制との大きな違いの一つですね。

 弾劾は、大統領が憲法や法律に違反した場合にだけ成立します。 国民の支持がないとか、大統領としての適格性がないとかは理由になりません。 

 今回の弾劾裁判は事実関係自体が対立していますから、長期化するでしょう。 裁決が出るのに180日の期限(来年の6月6日)まで6ヶ月かかると思われます。 それまで朴槿恵は大統領の地位にはありますが、実際の権限は黄首相が代行します。 代行という臨時の政権運営は6ヶ月、弾劾審判が下りれば選挙によって次期大統領が決まるまで更に2ヵ月の計8ヵ月の間続くことになります。 黄首相は重責を押し付けられて大変だとも思えるし、棚からぼた餅的に大統領権限を手に入れてラッキーだとも思えるし‥‥どうなんでしょうかねえ。

 朴大統領は官邸で弾劾裁判を静かに見守るようです。 6ヶ月後に弾劾が棄却されて復帰できると思っているのかも知れません。 その可能性はあります。 ただこの場合は、国民の支持のない大統領が復活することになり、果たして正常な政権運営ができるのか疑問ですが‥。

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