朝鮮奨学会のアンケート調査(3)2021/04/13

 前回と前々回では、朝鮮奨学会が実施した民族差別体験アンケート調査について、まず毎日新聞が記事にして、次に韓国の中央日報が記事にしたことを紹介しました。 それでこの朝鮮奨学会の調査というものを見たくて探したところ HPで公開されているのですねえ。   http://www.korean-s-f.or.jp/doc/201912survey.pdf

 「韓国人・朝鮮人生徒学生の嫌がらせ体験に関する意識調査」と題するものです。 設問は四つあって、①「言葉による嫌がらせ体験(言葉)」 ②「嫌な思い(差別的処遇)」 ③「ネットでの嫌な体験(ネット)」 ④「ヘイトデモ・街宣の見聞き(デモ街宣)」。

 毎日新聞が報道したのは、このうちの ①「言葉による嫌がらせ体験(言葉)」だけで、「体験あり」30.9%、「体験なし」が69.1%です。 それ以外をみると‥‥

 ②「嫌な思い(差別的処遇)」は、「体験あり」が39.4%、「体験なし」が60.6%です。 差別的処遇というのは、「公共機関や住宅利用などにおける差別的処遇」となっています。 家を借りようとする際に、“外国人お断り”で苦労する話はよく聞きます。 家主さんにとっては日本語が通じるのか、不法滞在者の溜まり場にならないか等々の懸念があって、外国人に貸すのを嫌う場合が多いです。 

 「公共機関における差別的処遇」というのが何を指すのか分かりません。 これまで何人かの外国人に、公的機関の人から受けた嫌なことを聞いたことがあります。 それは入管や警察なんかから疑うような目つきで外国人登録証(今は在留カード)を見せろと言われることでしたね。 こんなことを指しているのかなあと想像します。

 ③「ネットでの嫌な体験(ネット)」は、「体験あり」が73.9%、「体験なし」が26.1%です。 多いですね。 これはいわゆるネットウヨ(嫌韓偏執狂)の書き込みでしょう。 こういったものには法的規制をかけるべき時期に来ているのかも知れません。 ごく一部の愚か者のために言論の自由が阻害されることになるのですが、止むを得ないと思うようになりました。

 ④「ヘイトデモ・街宣の見聞き(デモ街宣)」は、「体験あり」が75.7%、「体験なし」が24.3%。 これも多いです。 日本にも在特会など公然と人種差別する集団がいると全世界に報道されているようですから、困ったものです。 レイシスト集団はほんのごく一部とはいえ、放置していると犯罪につながる可能性があります。 実際に外国ではその例が多々ありますから、公安当局の監視を願うところです。

 奨学会のアンケート調査を見ながら感想を書きました。 被差別の「体験あり」が、「言葉」や「差別的処遇」では30~40%なのに対し、「ネット」「デモ街宣」が75%と高いことに目が行きます。 ごくわずかの少数者による悪行がこの数字の高さとなっているところにため息が出ますね。

朝鮮奨学会の民族差別実態アンケート―『中央日報』  http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2021/03/30/9361948

朝鮮奨学会の民族差別実態アンケート(2)―『毎日新聞』 http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2021/04/06/9364434

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