在日朝鮮語2012/05/13

 「在日朝鮮語」とは、朝鮮総連系の朝鮮学校で話される言葉のことです。

 私がこのことを知ったのは最近のことで、韓国語の通訳・翻訳者の方の経歴で、小・中・高校の12年間朝鮮学校に通い、その後通訳を志して韓国に留学して語学を勉強し直した、ということが書かれていたことでした。

 朝鮮学校で12年間も勉強してきて、しかも学校生活は日本語禁止という環境でありながら、祖国の人には通用しない言葉を教えられてきたということです。その言葉を「在日朝鮮語」と呼ぶようです。 http://www.tufs.ac.jp/ts/personal/choes/bibimbab/zainitigo/index.html http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9C%A8%E6%97%A5%E6%9C%9D%E9%AE%AE%E8%AA%9E

 朝鮮学校では、北朝鮮から教師を派遣してもらうことはできないだろうし、ましてや韓国からはあり得ないでしょう。とすると、朝鮮学校で使われる「朝鮮語」というのは、日本語に大きく影響された独自の「朝鮮語」にならざるを得ません。    朝鮮学校でこのような言葉を習得する場合、我々は日本人ではないんだ、という自覚には役立つでしょうが、卒業後の社会生活でどのような意味があるのか、疑問になります。

 かなり以前ですが、朝鮮学校卒業生の方から、卒業して10年もしないうちに朝鮮語全部忘れてしまった、という話を聞いたことがありました。

コメント

_ RM ― 2012/05/17 12:08

北朝鮮から教師を派遣してもらうことはできないでしょうが、総連関係者は以前は頻繁に北朝鮮と日本を行き来できたようですから、朝鮮学校の教員が北朝鮮に渡って語学研修を受けるということはなかったのでしょうか?

_ 辻本 ― 2012/05/17 20:14

 北朝鮮への語学研修は、あるのかも知れませんが、私は聞いたことがないですねえ。あっても短期でしょうから、在日朝鮮語を直すことは難しいでしょう。

 平壌の金日成総合大学には、外国人対象の朝鮮語研修課程があったと聞きましたが、今もあるのですかねえ。

_ RM ― 2012/05/18 10:32

金日成が満面の笑顔でアジア・アフリカの若者達と写っている集合写真を見たことがありますが、金日成総合大学の外国人対象の朝鮮語研修課程とは、そのような若者達が北朝鮮の国費で招聘留学していたんでしょうね。

総連は何かにつけて「祖国」「祖国」と言っているイメージがありましたから、教員や総連幹部の子弟が北朝鮮に留学しないことの方がむしろ不思議に思いました。

戦前の日本では、外地に移住した日本人や、アメリカの日系人までもが、高等教育を受けさせるために子弟を日本本土に送っていましたから、朝鮮高校や朝鮮大学があるとはいえ、在日が北朝鮮に留学しないのは何か理由がありそうです。

留学となると短期訪問とは比較にならないほど現地との交わりも深くなりますから、北朝鮮当局は総連関係者にさえ北朝鮮の現状を知られるのを恐れていたのでしょうか?

_ 辻本 ― 2012/05/18 20:08

 RENKの李英和さんは、1991年に9ヶ月ほどの間、北朝鮮の社会科学院に留学したことがあります。
 在日で北朝鮮に留学したのは、この方以外は知りませんねえ。
 李さんは北朝鮮の現状に幻滅して、日本に帰国後は反北朝鮮活動をしておられます。朝鮮総連からは裏切り者として、激しい批判を浴びていましたねえ。

_ 在特会 ― 2012/05/18 23:21

>RENKの李英和さんは

李英和氏によると、  「朝鮮総連と収容所列島」で

「正式な留学先である朝鮮社会学院には、挨拶と公園の2回しか行けなかった。あとは宿舎に缶詰にされ、ホテルの部屋で科学院の先生方の出張講義をうけるという奇妙な研究生活を余儀なくされた。工場見学や観光旅行はもちろん、ちょっとした外出にも案内員という当局の監視員がつく、勝手に歩くのはご法度、念願の親戚と会うのも事前申請と当局の許可が必要、案内員が同行する、軟禁生活と変わるところがない」      そうです。

日本からの旅行者とまったく同じですね。
在日朝鮮人の留学でも全く信用されていない、

「北朝鮮当局は総連関係者にさえ北朝鮮の現状を知られるのを恐れていたのでしょう」

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