“統一大当たり論”―バラ色の夢に酔う韓国(3)2014/06/29

統一韓国、志願兵制に転換 ‥‥南北兵力182万から35万に縮小        外交部国立外交院『2040年統一韓国ビジョン報告書』       国立外交院は『2040年統一韓国ビジョン報告書』で、現在180万余人である南北韓の兵力数は統一以降、職業常備軍35万人水準まで大きく減らすものと予想した。 また統一韓国が韓・中・ロの協力を通して信頼を構築し、韓・中、韓・ロの国境両側に25㎞ずつ、合わせて幅50㎞地域に軍事力を配置しない非武装平和地帯を設定できるだろうと予想した。        統一韓国の兵力数182万→35万人           南北韓兵力数は韓国63万3000人(2013年末現在)、北朝鮮119万人(2012年1月現在)である。 南北を合わせれば、中国(228万人)よりは少ないが、アメリカ(156万人)、ロシア(95万人)、日本(24万人)より多い。 国立外交院は、これを5分の1の水準である35万人に減らし、兵力維持費を大幅に減らすことが出来ると記した。 また徴兵制が職業軍人制(募兵制)に替わり、青年労働力100万人以上を経済部門に回して生産に活用できると記した。        ドイツは統一前には兵力を西ドイツ49万5000人、東ドイツ10万3000人を維持していた。東西ドイツはアメリカ・旧ソ連・イギリス・フランスの「2+4」会談で、統一ドイツの兵力を1994年までに37万人に減らすこととし、現在は約25万人である。         国立外交院は朝鮮半島の統一時、国内総生産(GDP)に対する国防費の割合が2.6%から2%程度に低くなるなど、国防費を最大20%縮小し、これを福祉等に活用できると期待した。 今年の国防費の規模(35兆ウォン余)に照らしても、年間予算7兆ウォンを節約できる。

朝鮮半島周辺1000㎞を非核地帯に         国立外交院のこのような構想は、統一韓国が非核国家として中国・ロシアと平和的関係を維持するという見通しとかみ合っている。        報告書は朝鮮半島を中心に1000㎞以内に核兵器配置を禁止する非核地帯 を構築して、地域内平和体制を先導することができるというのである。更には東北アジアで射距離3000㎞以上の中長距離弾道ミサイルを完全に除去する内容の協定を主導する必要があると記した。 この場合、中国東部海岸とロシア極東地域にある弾道ミサイル基地が中国内陸やシベリア北西部の方に移動する効果が生じる。         報告書はまた統一韓国が、中国・ロシアが参加する多国間安保協力体制を構築するのに触媒の役割をするだろうと見通しを立てた。 統一韓国と中国・ロシアの安保協力は、アメリカ・日本の対中国・対ロシア関係にも密接に関連することになる。       現在中国はアメリカのアジア回帰戦略を対中国閉鎖政策と見なして対応しており、韓国とアメリカのミサイル防御協力問題に敏感になっている。 ロシアはウクライナ事態以後、アメリカに対抗して中国と軍事協力を強化している。中国とロシアは、日本と領土・領有権紛争中である。           国立外交院の崔ウソン教授は「南北韓の在来式兵器と大量殺傷兵器縮小過程で、周辺国の兵器縮小も一緒に進めるように説得することができる」と語った。 崔教授は「韓国はアメリカの同盟国であると共に、中国と戦略的協力同伴者関係を維持している」「統一韓国はアメリカと中国の間で仲裁者としての役割を果たし、地域安保に寄与することができる」と語った。

3000人の常備平和維持軍が必要        国立外交院は統一韓国に対する国際社会の期待が高まるものと予想した。 この期待に応えるために、海外で流血衝突などの紛争が発生した時、即刻に投入することが出来る3000人規模の常備平和維持軍を維持せねばならないという。 現在韓国は国連平和維持活動(PKO)637人等、全部で1450人を海外に派兵しているが、常備体制ではない。 国立外交院は、統一韓国が国際災害および救護部門でも先導的役割を果たさねばならないとした。

 統一韓国は「朝鮮半島を中心に1000㎞以内に核兵器配置を禁止する非核地帯を構築して、地域内平和体制を先導」し、「東北アジアで射距離3000㎞以上の中長距離弾道ミサイルを完全に除去する内容の協定を主導」するというのですねえ。 韓国は東アジアの盟主になるんだという決意表明のようです。 こんな夜郎自大としか言いようのない話を、酒席の与太話ではなく、外交を担当する部署が業務としてやっているとは、ビックリです。

 こうなったら北朝鮮も対抗して、偉大な金正恩将軍様の革命領導によって朝鮮統一の偉業を成し遂げ、凶悪な帝国主義との闘いに勝利して国際平和体制を樹立し、世界の人民は将軍様の慈愛深い懐の中で幸せに暮すことになる、とか言い出すんじゃないでしょうかねえ。

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