朴大統領のこれから―大胆予想2015/01/25

 韓国民の間では朴大統領の人気がかなり低下しているようです。 世論調査では支持率30%、不支持率60%だそうです。 不支持の理由としては「意思疎通不足」「増税」「経済政策の不満」」などが挙げられています。 5年任期のうちまだ2年しか経っていないので、残りの3年間はさらに人気が低下してレームダック陥る可能性があります。

 これまでの韓国大統領の例では、就任当初は日本とは歴史問題を取り上げないと言っておきながら、任期末期に近づいて支持率が低下すると変身したかのように歴史問題で反日政策を唱えるのが繰り返されてきました。 日本に対して強気の姿勢を見せることが人気低下の歯止めになると考えられていたからです。 しかし朴大統領は就任当初より強硬な反日政策をとりましたので、これまでのような手法では人気回復はできません。

 朴大統領不支持理由のうち「意思疎通不足」は長年培われてきた本人の性格によるものでしょうから、これを改めることはちょっと難しいでしょう。また「増税」「経済政策の不満」などは、誰が大統領をやってもこうせざるを得ないという面がありますから、これも仕方のないところでしょう。

 しかしこのまま何の手立てもせずに行けば、功績がなく国民から嫌われた無能な大統領として終わってしまいます。 だから人気を回復するための何か秘策を考えているものと思われます。 それは何かを大胆予想してみました。

 それは北朝鮮との電撃和解です。 これまでは金大中・慮武鉉大統領が北朝鮮を訪問しましたが、この二番煎じでは人気は回復しないでしょうから、この時よりもっと衝撃的な和解を目指すのではないかという気がします。

 朴大統領はかつて北朝鮮を訪問して金正日と会ったことがあり、また「統一テバク(大当たり)論」を唱えています。 そして金正恩第一書記は今年の新年の辞で「南北首脳会談はできない理由はない」と述べました。 従って南北和解のハードルは低くなっています。 あとは大統領と第一書記の決断だけです。

 韓国は北朝鮮の核廃棄を求め、北朝鮮は韓米軍事演習の中止と国家保安法等の廃止を求めるでしょう。 朴大統領はこれを受け入れるだろうというのが、私の大胆予想です。

 そしてこれが約束されて首脳会談が実現すると、韓国は北朝鮮に多額の援助を行います。 15年前の金大中大統領の北訪問の際は5億ドル(約500億円)でしたから、朴大統領はその何倍ものお金になるでしょう。

 北朝鮮では経済発展のためにお金を使うという発想そのものがありませんから、金正恩は韓国からの援助金を自分の体制維持に使うだけです。 朝鮮労働党、人民軍、主体思想、先軍政治はそのまま残ります。 それでも朴大統領にとっては南北の緊張緩和を成し遂げ、統一への道筋をつけたという功績を残すことができて満足することになります。 ひょっとしたら金大中さんのようにノーベル平和賞を貰えるかも知れません。

 和解統一の方向が決まれば、北は南に韓米相互防衛条約の廃棄と在韓米軍の撤収を迫り、南は北に改革・開放(=市場経済の導入)を要求するでしょう。 中国は東アジアでの覇権を狙っていますから、北も南も両方を支持して影響力をさらに強めます。 韓国はアメリカを捨てて中国に寄り添うこととなります。

 以上は自分勝手に大胆に考えた予想です。 当たるも八卦、当たらぬのも八卦の世界ですが、このような未来小説を書けたらいいなあと思っています。

【拙稿参照】

“統一大当たり論”―バラ色の夢に酔う韓国(1) http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2014/06/21/7349444

“統一大当たり論”―バラ色の夢に酔う韓国(2)http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2014/06/25/7352791

“統一大当たり論”―バラ色の夢に酔う韓国(3)http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2014/06/29/7369328

北朝鮮を甘く見るな!(1)        http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2014/07/23/7395972

北朝鮮を甘く見るな!(2)        http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2014/07/28/7400055

北朝鮮を甘く見るな!(3)        http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2014/08/02/7404064

韓国と北朝鮮の崩壊論           http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2014/05/25/7321054