今の桜風景は数十年後になくなる?2015/05/01

 桜の季節が終わってしばらくが経ちます。 韓国ではソメイヨシノの原産地が済州島起源だという珍説・奇説が出てきて、ちょっとした話題になっています。  http://www.sankei.com/west/news/150501/wst1505010001-n1.html

 ソメイヨシノは周知のように挿し木で増殖する植物です。自然界に普遍的にあるような、♂と♀が交配して実を結んで種を作って芽を出し‥‥というものではなく、挿し木という全くの人工的なやり方で増えていきます。 挿し木ですから、すべてクローンです。 だから世界中にあるソメイヨシノはすべて同じDNAを持っています。

 ある樹木専門家の方から、「ソメイヨシノは挿し木という自然界にないやり方で増えてきた、そのためにDNAがくたびれてきている、もう間もなくしたら挿し木してもソメイヨシノは育たなくなる、今のソメイヨシノの寿命がきたら、新たなソメイヨシノはできないだろう、それは数十年後にやってくる、その時は世界中の桜風景が変わるだろう」 という話を聞きました。

 なるほど、そういうこともあり得るだろうなあ、と思いました。ソメイヨシノの原産地で議論するよりも、この桜の将来を議論すべきだろうと思いました。

 韓国は原産地が我が韓国だとか言う前に、ソメイヨシノに代わり得る新たな桜の品種を開発すべきでしょう。

コメント

_ (未記入) ― 2015/05/02 09:17

DNAの変異が生存に不利な方になったら、その変異した単体の木が育たなくなるだけです。そして、それは種子で増える場合でもそれなりの確率で発生します。

そもそも、栄養繁殖で代を重ねる植物は、野生・栽培種どちらでも多数ありますので、何を杞憂しているのかがわかりません。

_ honda ― 2015/05/02 17:48

分かりやすく表現したのだとは思いますが、「DNAがくたびれてきている」とは、
一体どういう検証に基づくものでしょう?
お話を聞いた方というのは、樹木専門ではあっても遺伝学には疎い方でしょうか?
定期的にこの手の絶滅説を耳にしますが、
自ら遺伝学を学んだ経験に乏しい方ばかりです。

単一の遺伝子がゆえ、特定のウイルス、細菌、害虫、
あるいは気候の変化等で一網打尽になる、という話しなら分かりますが、
DNAの劣化を言うのなら、是非論拠を知りたいです。

_ 一読者 ― 2015/05/07 14:18

まだ、大丈夫のようです。

ソメイヨシノ テロメア(寿命)の長さで検索から
http://www.tamagawa-kisui.jp/ref/ref-22.html

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