学校で朝鮮語を禁止した理由2017/01/20

 公用語や標準語が母語でない場合、公用語・標準語を教える最も効率的というか最善の方法は、母語の使用を禁止することです。

 例えば、外国語を勉強するには日本語禁止の場所で暮らすのが最も近道です。 外国語学科のある大学では、研究室や教室内では日本語を禁止している話はよく聞きます。

 日本の各地にある朝鮮学校も、生徒たちは一旦校門を出れば日本語ばかりを使うのですが、学校内では日本語禁止です。 

 植民地時代の朝鮮では日本語が公用語でした。 それは戸籍や登記簿、許認可、役所(学校や警察等を含む)に届ける各種書類、役所からの通知、朝鮮人が経営する民間会社でも社内書類や帳簿、契約等々、すべて日本語です。 裁判でもすべて日本語を使い、日本語を知らない朝鮮人は通訳を雇っていました。 だから朝鮮人が日本語を知らないことは大きなハンディだったのです。 逆に日本語を知っていて、書類が読める朝鮮人は重宝されました。 出世も早くなります。

 当時の朝鮮で、学校の教師たちが朝鮮人の子供たちに必死に日本語を教えようとした理由が分かります。 これは、今の日本では来日したばかりの外国人の子供に日本語を教える姿と変わらないでしょう。

 これを考えると、植民地時代の朝鮮の学校で、朝鮮人の子供たちに公用語である日本語を教えようとして、母語である朝鮮語を禁止したというのは、それほど悪いというものではありません。

 しかし朝鮮人の親たちは、日本語を教える学校に子供を行かせたのが半分もいなかったのです。 朝鮮人には教育の義務がなかったのですから、学校に行かなくてもよかった時代です。 特に女の子の場合、女は家で家事と育児をやるだけでいいのだから学校に行かせる必要はないとして、90%の女子児童は学校に行きませんでした。

 在日一世の女性(今は80歳代以上です)のほとんどの方が、日本語の読み書きが出来ないのは、こういった理由があります。

【拙稿参照】

日本統治下朝鮮における教育論の矛盾   http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2007/02/01/1156247

植民地下の朝鮮で実施された選挙     http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2015/01/03/7530641

『現代韓国を学ぶ』(6)       http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2012/06/11/6476173

朝鮮語を勉強していた大正天皇      http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2011/09/24/6111974

「朝鮮語は禁止された」というビックリ投稿2017/01/15

 植民地時代の朝鮮では、朝鮮語は禁止されていなかったという歴史事実を否定しようとするコメント投稿がありました。 この世にこんな人がいるということで、参考になりました。 投稿は探し難いものなので、ここに掲示します。

http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2012/11/02/6621470

>素直に「朝鮮語は認められていた」「朝鮮語の禁止はなかった」と書けばいいものなのにねえ。 >「朝鮮語の使用禁止」はなかった事は初歩的な知識となっているのに、

↓これ、なーんだ? 植民地朝鮮の同化政策(途中)  http://blog.livedoor.jp/ekesete1/archives/46679624.html           ★植民地統治時代に朝鮮語が禁止された証拠   http://ameblo.jp/nidanosuke/entry-11507049214.html

管理人さんやこのサイトのコメント欄の人たちは韓国を批判しつつも在特会みたいな日本の極右連中のことも批判して「自分は右翼じゃない」アピールしてますけど、せめて上の記事のnidanosukeさんみたいに事実は事実として認めましょうよ。      さもないと結局のところは管理人さんやこのサイトのコメント欄の人たちも自分が右翼の変種だって自白してるも同然ですよ?

そもそもアイヌ語や沖縄の諸語が現在消滅寸前になってるって時点で日本が朝鮮語だけは保護していたと考えるのは不自然。     一体どういう動機があって日本は朝鮮語だけは保護してアイヌ語や沖縄の諸語は禁止したっていうんでしょうね?

八丈語? 世界2500言語、消滅危機 日本は8語対象、方言も独立言語 ユネスコ http://www.asahi.com/shimbun/nie/kiji/kiji/20090302.html UNESCO Atlas of the World's Languages in Danger  http://www.unesco.org/languages-atlas/

http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2012/11/02/6621470

 拙ブロク論考の表題は、『図録 植民地朝鮮を生きる 韓国・民族問題研究所所蔵資料から』という本からのものです。 その本には軍国主義真っ盛りの時期を扱った「第3章 総動員体制下の朝鮮人の生活」で、朝鮮人を「総動員」するために朝鮮語で書かれた資料が多数掲載されています。

 投稿者は朝鮮語が禁止されているとしているのに、資料では権力側が朝鮮語で総動員政策を啓蒙・推進したことになります。 これを矛盾と考えない人がいるということに、ビックリした次第。

 当時の朝鮮では公用語が日本語でしたから、公の場所では日本語のみになります。 学校や役所、裁判等々、当然すべて日本語です。 朝鮮語は排除されます。

 しかし一歩その場所から離れて日常の生活の場では、朝鮮人は朝鮮語を使っていました。 また権力はそれを禁止しませんでした。 朝鮮内では郵便局からハングル電報を送れたし、ラジオの第二放送からは朝鮮語の歌やパンソリが流れていました。そんな時代でしたから、戦争政策を朝鮮人に理解させようと朝鮮語で作成した啓蒙資料があるのです。

 これについては 拙論では  http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2012/06/11/6476173  で論じたことがあります。

田原総一郎のビックリ主張「大人の対応」2017/01/14

 釜山の慰安婦少女像については、これまでのマスコミやインターネット上の議論等で、事実関係はほぼ言い尽くされています。

 1、少女像は日韓の合意に反するものであること

 2、外交に関するウィーン条約第22条の2にある「接受国は、‥‥ 使節団の公館を保護するため及び公館の安寧の妨害又は公館の威厳の侵害を防止するため適当なすべての措置を執る特別の責務を有する。」に反するものであること

 この二点については、誰もが認めるところです。 なお、だからこそ日韓合意は無効だという主張がありますが、日本ではごく少数意見にとどまっています。

 ところで、この件に関して、田原総一郎さんが日経新聞紙上で「駐韓大使の一時帰国は失敗だ」と題するコラムを書いています。 その中で彼は、日本側が「大人の対応」をせよという主張をしています。

http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/16/122000032/011200003/?P=1

今回の一番大きな問題は、1月9日に長嶺安政・駐韓大使と森本康敬・釜山総領事を一時帰国させたことだ。僕は、これは大問題だと思う。      2人を帰国させたのはいいけれども、何をきっかけにして韓国に帰任させるのか。そこが分からない。もし、帰任させられないままになってしまったら、これは重大事件になってしまう。   ‥‥‥   大使と総領事を一時帰国させるという外交カードはすでに切ってしまった。帰任のタイミングをどう判断するのか。日本政府には“大人”としての対応が迫られている。

 少女像問題に関しては、韓国側が約束や条約を守るという「大人の対応」をすれば解決は簡単だと思うのですが、田原さんは日本側が「大人の対応」をせよと主張しています。 彼の言う「大人の対応」とは一体何なのでしょうかねえ。

 もし「大人の対応」をするとしたら、駄々をこねる子供には叱りつけることしかないと思うのですが、田原さんの文章はどう読んでみても、日本が譲歩せよ、というビックリ主張にしか思えません。

 以前に、民主党政権時代の財務大臣だった藤井裕久さんは、新聞のインタビューで、日本は「中韓両国は子供だと思って我慢すればいいんです」とし「大人の対応」を求めました。

http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2013/12/27/7157809

 韓国を子供扱いして、日本も同じように子供になってはいけない、大人になれ、という主張は、かなり昔からあるものです。 これは結局は日本側が一方的に譲歩して、韓国側が外交的勝利を勝ち取ってきたという経過になります。 そして韓国側は日本に対して、無理筋の要求でも日本側は譲歩するものだという意識を持ったと言えるでしょう。

【拙稿参照】

中韓は子供と思って我慢-藤井裕久    http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2013/12/27/7157809

実は韓・中を見下している「毎日新聞」社説  http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2014/02/19/7226754

毎日新聞 「“強い国”こそが寛容に」   http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2014/06/15/7344974

韓国人の対日感情2017/01/12

 慰安婦少女像が釜山領事館前に建てられたことで、日韓が鋭く対立しています。 ニュースを見る限り、韓国人の対日感情はかなり悪化しているように思えます。このままでは日本人に対するテロが起きてもおかしくないような雰囲気です。

 ところが一方では韓国人の日本旅行者数は、このところ毎年過去最高を更新しています。 日本にわざわざ旅行に来るぐらいですから、対日感情は悪くありません。

 また韓国に旅行する日本人からの話を聞いても、悪口を直接ぶつけられたという人はおらず、「みなさん親切でしたよ」という話ばかりです。

 このごろは知りませんが昔韓国を訪問した人が、昼間の公式の席上で日本の悪口をさんざん言っていた韓国人が夜のレセプションではその人がニコニコしながら近寄り話かけてきたのでビックリした、「昼は反日、夜は親日」は本当だった、と言う人がいましたねえ。

 このような正反対の対日感情を同時に有するという、我々には理解しがたい韓国人の性向について、うまく解説してくれるものがありませんねえ。

 これは、在日韓国・朝鮮人活動家が日本をあれほど批判して悪口を声高に言いながら、日本から決して出て行こうとしない感情と共通しているのかも知れません。

【拙論参照】

世界で唯一日本を見下す韓国人      http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2016/10/06/8216253

日本を見下す韓国(2)            http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2016/12/22/8285733 

「朝鮮人は朝鮮に帰れ」考          http://www.asahi-net.or.jp/~fv2t-tjmt/daijuunanadai

中国の大中華思想2017/01/05

 韓国のハンギョレ新聞(1月5日付け)に、訪中した韓国企業に対して、中国の陣海・外交部アジア局副局長の発言が載っています。

韓国外交部関係者は4日「陣副局長が昨年末、サムスン、ロッテなど大手企業の副会長などと面談し『THAAD配備の際には断交(外交関係断絶)に匹敵する処置を覚悟しなければならないだろう』と話した」と伝えた。 昨年7月、朴槿恵(パク・クネ)政権がTHAADの配備方針を発表してから、中国政府側が「断交」にまで言及したことははじめてだという。 外交部の別の関係者によると「陳副局長は、過去にも韓国企業の関係者らに(THAAD配備と関連して)『小国(韓国)が大国(中国)の言うことに耳を貸さない』とまで言ったと聞いている」と話した。

http://japan.hani.co.kr/arti/politics/26141.html

 韓国に対して断交をちらつかせ、小国(韓国)は大国(中国)の言うことを聞かねばならないという発言です。

 相手が韓国の政府ではなく、民間企業だから思わず本音が出たのでしょうねえ。 中国の国家中枢部では、韓国についてこの類の話が当然のごとく日常的に出ているのでしょう。

 発言には中国の古来からある中華思想(華夷思想=中国を文明の中心とし、周囲を夷狄として下位に見る)がそのまま出てきています。 韓国はこれに対してどう対応するのか、注目されます。

 ところで日本では、かつて「日中友好」のために中国に譲歩して中国の言うことを聞くという「大人の対応」で、結局は中国から見下される中華思想を受け入れていた時期がありました。

 韓国はどうなるのでしょうか。 韓国は小中華思想の国ですが中国の大中華思想と衝突するほどの元気はなさそうなので、「韓中友好」のためにTHAAD配備を延期するなど譲歩するかも知れません。 中国に物分りのいい国となって、結局は属国化していくような気がします。 憶測を重ねてはいけませんが‥‥。

【拙稿参照】

「東方礼儀の国」は屈辱的な言葉だった http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2013/11/22/7064872

古田博司 『醜いが、目をそらすな、隣国・韓国!』(3)  http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2014/03/21/7250136

「韓」という国号について(2) http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2015/05/14/7633517

中韓は子供と思って我慢-藤井裕久  http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2013/12/27/7157809

実は韓・中を見下している「毎日新聞」社説  http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2014/02/19/7226754

毎日新聞 「“強い国”こそが寛容に」 http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2014/06/15/7344974

北朝鮮と小中華思想 http://www.asahi-net.or.jp/~fv2t-tjmt/daigojuunanadai

韓国の小説の翻訳に挑戦(14)―イ・ギホ2016/12/31

語学勉強のための小説翻訳。 もう14回目です。 文学の翻訳は難しいですね。 韓国語の辞書よりも、日本語の辞書を使うことが多くなります。 果たして上手になっていってるのでしょうか。

 みなさん、良いお年をお迎えください。

クォン・スンチャンと善良な人たち http://www.asahi-net.or.jp/~fv2t-tjmt/kwonsunnchann.pdf

【これまでの小説の翻訳】

チョン・ソヒョン「昨日のこと」 http://www.asahi-net.or.jp/~fv2t-tjmt/sakujitsunokoto.pdf

チョ・ヘジン「‘もの’との決別」 http://www.asahi-net.or.jp/~fv2t-tjmt/monotonoketsubetsu.pdf

ソン・ボミ「散策」 http://www.asahi-net.or.jp/~fv2t-tjmt/sannsaku.pdf

キム・エラン「立冬」 http://www.asahi-net.or.jp/~fv2t-tjmt/rittou.pdf

ファン・ジョンウン「上流は猛禽類」 http://www.asahi-net.or.jp/~fv2t-tjmt/jyouryuuhamoukinnrui.pdf

クォン・ヨソン「伯母」 http://www.asahi-net.or.jp/~fv2t-tjmt/imo.pdf

申京淑「ある女」 http://www.asahi-net.or.jp/~fv2t-tjmt/aruonna.pdf

申京淑 「伝説」  http://www.asahi-net.or.jp/~fv2t-tjmt/dennsetsu.pdf

申京叔「今私たちの横に誰がいるのでしょうか」 http://www.asahi-net.or.jp/~fv2t-tjmt/imawatashitachinoyokoni.pdf

孔枝泳 「真剣な男」 http://www.asahi-net.or.jp/~fv2t-tjmt/shinnkennnaotoko.pdf

孔枝泳「存在は涙を流す」 http://www.asahi-net.or.jp/~fv2t-tjmt/sonnzaihanamidawonagasu.pdf

殷熙耕 「私が暮していた家」 http://www.asahi-net.or.jp/~fv2t-tjmt/watashigakurashiteitaie.pdf

殷熙耕「他の雪片と非常によく似たたった一つの雪片」 http://www.asahi-net.or.jp/~fv2t-tjmt/tanosubete.pdf

柳田邦男のビックリ部落認識2016/12/25

 毎日新聞に掲載されている「柳田邦男の深呼吸」というコラム。 紙ベースで発表されて、インターネット版には出てきません。 12月24日付けは「[人間の偏見と差別] 意識改革と政治・教育の責任」と題するものです。 その中で部落問題に関して次のような論を開陳しておられます。

関西のある市を訪ねた時、教育関係者の話を聞いて深刻な気持ちになった。市では人権啓発に力を入れているが、中学生たちの携帯電話の会話では、被差別部落の生徒を差別し中傷する言葉が頻繁に交わされているという。誰が被差別部落の子かは公表されていないのに、親たちが陰で子どもたちに話しているのだ。

 ここにある「誰が被差別部落の子かは公表されていないのに、親たちが陰で子どもたちに話しているのだ」という言説にビックリしました。 柳田さんは、部落の子かどうか分からないのに親たちがあの子は部落だと陰でこそこそ教えている、と想像されています。 そしてこのような実態からかけ離れた想像をしたから、部落でない一般の親たちを差別者であると決めつけて批判をしたと思われます。

 まず「誰が被差別部落の子かは公表されていない」とありますが、同和教育(解放教育)の先進的に取り組んでいる学校では公表されていました。 部落子供会活動や補充学級は部落の子供しか入れませんが、この活動に学校は公的・積極的に支援していました。 当然部落の子であることを公表するすることになります。

 同和教育の実践校では、部落の子供たちが解放運動に参加することが容認、あるいは奨励されました。 子供たちは解放運動のスローガンが書かれた黄色いゼッケンつけて登校することがしばしばだったし、学校を休んで狭山闘争のデモに参加したりしたものでした。

 また「人権啓発に力を入れている」市であれば、同和地区には解放会館(地方によって呼び名が違います)という公的施設がそういう看板を堂々と掲げており、またその周辺には市営住宅(同和住宅・解放住宅)があります。 この市営住宅には部落の人しか入れませんので、ここに入居していること自体が部落民であることを公表していることになります。 学校で子供同士が「どこに住んでいるの?」と聞くのは自然な会話ですが、その住宅に住んでいるという事実自体が部落民の公表になります。

 学校では部落の子供たちに限って、ノートや鉛筆などの学用品を無料で配布していました。 学校生活では他の子供たちが当然それに気が付きますし、当の部落の子供たち自身がそれを隠しません。 部落の子供たちは「うちらはタダで貰って当たり前」と発言して物を粗末に扱い、他の子供たちは「あんたらいいねえ、タダで貰えて」と妬み発言をします。

 解放運動が瓦解した今ならば分かりませんが、かつて解放運動・解放教育の盛んな時代にはそういう実態がありました。 子供たちは親から教えられずとも、あの子は部落だということを学校が教えていたし、また部落民自らも名乗り行動していた、そんな時代がつい十年ほど前までにありました。

 柳田さんの「誰が被差別部落の子かは公表されていないのに、親たちが陰で子どもたちに話しているのだ」発言は、その無知ぶりにビックリしました。 この発言は部落でない一般の父母たちを差別者だと決めつけて一方的に非難するものです。

【拙論参照】

差別問題の重苦しさ   http://www.asahi-net.or.jp/~fv2t-tjmt/dainanajuunanadai

(続)差別問題の重苦しさ http://www.asahi-net.or.jp/~fv2t-tjmt/dainanajuuhachidai

闇に消えた公金―芦原病院・同和行政   http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2006/04/29/346418

松岡徹さん               http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2006/05/26/381520

これが「真摯に反省」?         http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2006/05/27/382079

飛鳥会事件―「心から謝罪」は本当か?  http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2007/02/24/1206080

解放運動に入り込むヤクザ        http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2007/05/04/1482616

同和地区の低学力            http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2007/05/18/1515064

水平社宣言               http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2007/07/07/1631798

部落(同和)問題は西日本特有の問題   http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2007/07/14/1652936

解放運動の「強姦神話」         http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2007/07/28/1685192

差別と闘うことへの疑問         http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2007/12/15/2513505

弱者の腐敗               http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2007/12/29/2534690

松岡徹氏に関する拙稿が役立った     http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2008/02/23/2653204

活動家の転落              http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2008/05/17/3518593

差別の現実から学ぶとは?        http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2010/12/19/5589789

同和教育が差別意識をもたらす      http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2010/12/29/5614412

かつての解放運動との交渉風景      http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2011/08/27/6074508

郵便ポストを設置させた解放運動     http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2012/07/07/6502784

同和地区の貧困化            http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2012/07/29/6525302

「原子力ムラ」は差別語では‥      http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2012/09/22/6580751

解放運動                http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2014/05/02/7299711

解放運動の力が落ちたこと        http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2015/01/08/7533867

日本を見下す韓国(2)2016/12/22

 3ヶ月ほど前に、韓国の有力紙『朝鮮日報』に、「世界で唯一日本を見下す韓国人 」というコラムがあることを、本ブログで紹介しました。

http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2016/10/06/8216253

 日経の鈴置さんが、今の崔順実事件の解説に際して、このコラムの論旨について賛同しておられます。 興味深いので、その部分を引用します。

なぜ、日本を叩いたのでしょうか。

鈴置:「日本よりも韓国が上である」ことを自ら実感し、世界にも示すには「日本を叩く」ことが必要だったのです。韓国では強い者が弱い者を徹底的に叩きます。その姿を周囲に見せてこそ、本当に強い存在となれるのです。              だから大統領が世界の指導者と会うたびに、若者は留学先の大学で外国人と話すたびに日本の悪口を言うようになったのです。朴正薫・論説委員のコラムに以下のくだりがあります。

我々は自らを過大評価してきた。日本と肩を並べたと気炎を吐いた。「地球上で日本を見下す国は韓国だけ」と外国人が驚いた。どれだけ空しい誇大妄想だったのか分かる。

2010年頃から韓国紙やSNS(交流サイト)で「地球上で日本を見下す国は韓国だけ」という言説が目立つようになりました。       「外国人が驚いた」という部分――。朴正薫・論説委員は「韓国人の傲慢さに外国人が驚いた」との意味で引用しています。          人によっては「韓国は日本の上の存在である。しかるにそれを初めて知って驚く外国人もいる。韓国が上になったことを世界に知らしめねばならぬ」との文脈の中で使います(「これが『卑日』だったのか――」参照)。           その頃から始まったジハード(聖戦)とも言うべき「卑日」運動には、そんな願いが込められているのです。

http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/15/226331/112800079/?P=1

 鈴置さんはこう論ずる前提として、韓国人は2010年ごろから自分の国が一流先進国になって日本を追い越したという意識を持ち始めたとしています。

なるほど。韓国人は「先進国になった!」と信じていたのですね。

鈴置:今回の騒ぎを理解するには、まずそれを知る必要があります。2008年の世界同時不況を韓国はうまく切り抜けた。1997年に通貨危機に陥り、IMF(国際通貨基金)に救済された時とは様変わりでした。       GDPも世界で10位近くの規模に膨らみ「統一すれば世界で5位の経済力を持つ」との見方が広がりました。1人当たりGDPでも日本に追いつきそうになりました。

国際政治の場でも「日本を超えた」と韓国人は確信しました。民主党時代の日本は米国とも中国とも関係を悪化させた。反対に韓国人は、自分は米中双方と極めて良好な関係を築いたと信じたのです。        李明博(イ・ミョンバク)政権時代の話ですが、G20と核セキュリティ・サミットを2010年と2012年に、いずれも日本よりも先に主催しました。

2010年頃から韓国メディアには「一流国家韓国」「世界で尊敬され称賛される韓国」「日本を超えた韓国」との言説が溢れ返るようになりました。           韓国は精神の高揚期に入ったのです。史上初のことでしょう。朴槿恵政権が「米中を後ろ盾に日本と北朝鮮を叩く」外交を展開したのも、こうした背景があったからです。

 韓国は自分が一流先進国となって「日本を超えた」と信じて数年しか経っていないのに、崔順実事件という前近代的な起きた、だから韓国民の怒りがそれだけ大きかった、という解説です。 なるほど、そういう説明もあり得ますねえ。 私には説得力を感じました。

 しかしこのような分析は韓国人自身にやってもらいたいと思うのですが、崔順実事件に関連する解説ではなかなか見当たりませんねえ。 朴正薫・論説委員のコラムは事件発覚より半月前のものです。

 この事件について韓国の報道では、韓国人が平和的デモに徹していることに世界中が称賛しているという記事が目立ちます。 それまでの暴力デモとは違っているのは確かですが、果たして称賛までしているのですかねえ。 単に自画自賛しているだけのように思われるのですが‥‥。

弾劾裁判―大統領側の反論2016/12/17

 弾劾裁判で大統領側が反論する答弁書が昨日提出されました。

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2016/12/16/2016121602258.html

元検事の李中煥(イ・ジュンファン)弁護士らの弁護人団は答弁書の提出後、憲法裁で記者会見を開き、「弾劾は理由がなく、(弾劾請求は)棄却されなければならない」と主張した。      李氏は「(朴大統領の)憲法違反は認めがたく、法律違反の部分は証拠がない」として、「事実関係と法律関係のすべてを争う」と述べた。

 これは拙論で次のように見通した通りの展開です。(12月9日付け)

http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2016/12/09/8271172

朴大統領がどのように反論するのか、などに関心が行きます。 今日の弾劾訴追の理由説明を読むと、これで憲法裁判所での審判に耐えられるのだろうか、と思います。 大統領側はかなり強力な反論を展開しそうです。

 韓国の大統領は、自ら辞任する場合が憲法に定められていませんので、任期途中で辞めるには死亡か弾劾しかありません。 よく言えば5年間の任期中、安定した政権運営ができることになります。 ここが日本の首相制との大きな違いの一つですね。

 弾劾は、大統領が憲法や法律に違反した場合にだけ成立します。 国民の支持がないとか、大統領としての適格性がないとかは理由になりません。 

 今回の弾劾裁判は事実関係自体が対立していますから、長期化するでしょう。 裁決が出るのに180日の期限(来年の6月6日)まで6ヶ月かかると思われます。 それまで朴槿恵は大統領の地位にはありますが、実際の権限は黄首相が代行します。 代行という臨時の政権運営は6ヶ月、弾劾審判が下りれば選挙によって次期大統領が決まるまで更に2ヵ月の計8ヵ月の間続くことになります。 黄首相は重責を押し付けられて大変だとも思えるし、棚からぼた餅的に大統領権限を手に入れてラッキーだとも思えるし‥‥どうなんでしょうかねえ。

 朴大統領は官邸で弾劾裁判を静かに見守るようです。 6ヶ月後に弾劾が棄却されて復帰できると思っているのかも知れません。 その可能性はあります。 ただこの場合は、国民の支持のない大統領が復活することになり、果たして正常な政権運営ができるのか疑問ですが‥。

崔順実事件―国会の責任が問われない2016/12/11

 崔順実事件の発覚を契機に、大統領弾劾まで行った韓国。    崔順実という民間人が青瓦台を自由に出入りし、国政に深く関与していたという事実はビックリしましたし、韓国国民の大統領への怒りは当然で、理解できます。

 朴大統領は就任後の早い段階で崔順実の出入りを許していたようで、崔の国政関与(壟断とも言われています)は最近の話ではなく、朴政権当初よりこれまでの3年数ヶ月もの間、継続してきたことが明らかになってきました。

 そこで疑問が湧きます。 韓国も三権分立のはずで、行政権の最高位である大統領を監視・牽制・抑制する役割をするのは立法権=国会です。 国会が大統領の不正・暴走を防がねばならないのですが、今回の崔順実事件ではその役割を全く果たして来なかったのです。

 国会でも特にその役割を主導せねばならないのは野党です。 しかし、その野党がこれまでの自分たちの不明を恥じることもなく、また国民もそんな野党に批判を向けていない、そこに疑問というか違和感があります。

 国会が早い段階で崔順実を取り上げていたら、大統領も抑制した政権運営をしていたことでしょう。 崔順実の存在に気付かなかったとしら、国会議員たちは無能だったということになります。 国会というブレーキがなかったから、大統領は暴走したと言えるでしょう。

 韓国では三権分立が機能していない、ということが見せつけられたというのが今回の事件ではないか、と思います。

 韓国という国家を考えるうえで非常に興味深い事件だと言えます。

【これまでの拙稿】

朴大統領は退陣するか? http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2016/11/19/8253877

朴大統領は辞意・退陣を表明していない  http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2016/11/30/8262901

朴大統領は退陣・弾劾できるのか? http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2016/12/02/8266793

朴大統領、弾劾可決 http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2016/12/09/8271172