中国の韓国古代史認識2017/04/23

 韓国の有力紙『朝鮮日報』の4月21日付に、「『韓国は中国の一部』 習近平発言は袁世凱流の中華主義」と題する記事があり、その中で中国が朝鮮古代史を次のように見ていると記されています。

中国の歴史学界は、韓国が韓民族形成の二つの柱としている北方のワイ貊(ワイパク。ワイはさんずいに歳)族と南方の韓族のうち、韓族だけが韓国史の領域だと見なしている。高句麗・扶余・渤海などワイ貊族やその子孫が建てた国々は、中国の地方政権だという。こうした認識によると、満州はもちろん大同江以北も、高麗時代以前は中国の領土ということになる。中国からやって来た箕子が平壌に古朝鮮を建国して周の諸侯国となって以降、漢は楽浪郡・帯方郡、唐は安東都護府を置いてこの地域を統治したというのだ。韓半島(朝鮮半島)南部から起こった韓族が北進して鴨緑江・豆満江に到達するときまで、韓半島北部は中国の領土だっという主張だ。

 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2017/04/21/2017042101560.html

 朝鮮(韓)民族はもともと朝鮮半島南部の韓(馬韓・弁韓・辰韓)であって、北方の濊・貊族(ツングース系ー高句麗や渤海等を含む)ではない、そして南部にいた韓族が北進して朝鮮半島を自分の領土としたという歴史観です。

 韓国の報道ですから、中国がこのような歴史観を本当に抱いているのかどうか分かりません。 しかし現在の韓国が「韓」という国号を有しており、また1800年前に(日本では邪馬台国の時代に相当します)実際に存在していた馬韓・弁韓・辰韓は今の韓国とほぼ同じ領域に所在するのですから、韓民族の淵源は半島南部の三韓(馬韓・弁韓・辰韓)にあるというのは理解しやすいものです。

 実際はこんな単純なものではありません。 これについては、かつて拙論で論じたことがありますので、参照して頂ければ幸い。

【「韓」という国号】

「韓」という国号について(1)   http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2015/05/09/7630067

「韓」という国号について(2)   http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2015/05/14/7633517

「韓」という国号について(3)   http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2015/05/19/7636889

「韓」という国号について(4)   http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2015/05/24/7645246

「韓」という国号について(5)   http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2015/05/29/7657652

「韓」という国号について(6)   http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2015/06/03/7661140

「朝鮮」という国号         http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2015/09/21/7802232

「朝鮮」は韓国ナショナリズムを封鎖する?? http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2015/10/02/7821711

【「三韓」の用例】

「三韓」の用例(1)―中国古代     http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2015/06/08/7664404

「三韓」の用例(2)―朝鮮古代     http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2015/06/13/7667715

「三韓」の用例(3)―日本古代     http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2015/06/18/7671200

「三韓」の用例(4)―朝鮮古代金石文  http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2015/06/22/7678138

「三韓」の用例(5)―中国古代金石文  http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2015/06/26/7680561

「三韓」の用例(6)―沖縄金石文    http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2015/06/30/7690495

「三韓」の用例(7)―朝鮮王朝実録   http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2015/07/04/7697561

「三韓」の用例(8)―近代日本     http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2015/07/10/7704555

「三韓」の用例(9)―「三韓」で一つの言葉  http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2015/07/14/7707210

「三韓」の用例(10)―まとめ     http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2015/07/18/7709750

「独島」名称の由来2017/04/21

 韓国の有力紙『朝鮮日報』の2017年4月17日付けのコラム記事に、「『独島』の名称の由来」と題するコラムがありました。 「独島」は日本では「竹島」で、領有権で対立してい島ですから日本に関係するものなのですが、何故か日本語版にはありません。 ここで訳してみて、参考にしてほしいと思います。 まずは原文です。

http://news.chosun.com/site/data/html_dir/2017/04/16/2017041601759.html

우리말의 어원과 한자학을 50년 넘게 연구해온 진태하(81) 선생의 '漢字學全書(한자학전서)'를 읽다 보니까 여러 가지 재미있는 내용이 많다. 어느 한 분야에 10년을 전념하면 프로의 세계에 입문하게 된다. 20년을 하면 강호에 나가서 일방적으로 얻어맞지는 않는다. 맞기도 하지만 때리기도 한다. 30년을 하면 대가의 반열에 오른다. 50년 정도 하면 접신(接神)의 경지에 도달하지 않나 싶다. 학문적으로 접신의 경지에 도달한 인물과 대화를 나누다 보면 구구절절 배우는 게 많다.         진 선생의 주장 가운데 '독도(獨島)'의 이름이 어떻게 해서 독도가 되었나를 밝힌 부분이 흥미롭다. 원래는 '독섬'으로 불렸다는 것이다. 고대에 이 섬을 지나다니는 뱃사람들이 붙인 이름이다. 섬에 나무가 없이 바위로만 주로 이루어졌기 때문이다. 돌(石)의 방언이 '독'이다. 우리나라 중남부 지방의 사투리에서는 '돌'을 '독'으로 발음한다. 독도는 경상도와 전라도 뱃사람들이 이 섬을 지나다니다가 붙였던 이름으로 추정된다. 이렇게 오랫동안 '독섬'으로 불려오던 이름이 대한제국 시대에 한자 이름으로 바뀌면서 '石島'로 되었다. 그러다가 다시 소리 나는 대로(借音表記) 바꾸었다. '독섬'이 '獨島'가 된 것이다.           일본에서는 독도를 竹島로 표기한다. 대나무가 있는 것도 아닌데 왜 竹자를 넣었을까? 대나무의 원산지는 동남아시아인데 점점 북상하여 중국 남방으로 올라왔다. 중국 남방에서는 竹을 'tek'으로 발음한다. 이것이 일본에 들어가서는 종성(終聲)을 분리하여 발음하는 습관에 의하여 '다케'로 발음이 되었다. 한국에 들어와서는 입성(入聲)이 탈락된 뒤에 들어와 '대'로 발음하게 되었다는 것이 진 선생의 주장이다. 우리나라 뱃사람들이 '독셤'이라고 발음하는 것을 일본 사람들이 듣고 전하는 과정에서 '도케시마'로, 이것이 다시 '다케시마'로 정착되었다. 다케시마를 일본식으로 표현하면 '竹島'가 된다. 독도에는 대나무가 전혀 없으므로 竹자가 필요 없다. 우리말의 '독섬'을 일본 사람들이 소리 나는 대로 전하는 과정에서 '다케시마(竹島)'로 되었다는 게 이 책에 나온다.

 日本語訳です。

韓国語の語源と漢字学を50年以上研究してきた、チン・テハ(81)先生の「漢字学全書」を読んでみると、いろいろと面白い内容がたくさんある。ある一つの分野で10年専念すればプロの世界に入門するようになる。20年すれば世間に出て一方的に批判されるばかりではなくなる。叩かれるが、こちらから批判することもある。30年になれば大家の一人になる。50年ぐらいになると、神の領域に近づているのではないかと思う。学問的に神の領域に到達したような人と対話をすれば、一言一言に学ぶことが多い。

陳先生の主張のなかで、「独島」の名前がどのように独島となったかを明らかにしたところが興味深い。元々は「ドクの島」と呼んだというのである。古代にこの島を行き来した船乗りたちが名付けた。島に木がなく、主に岩ばかりであったためである。ところで「トル(石)」の方言が「トク」である。韓国の中南部地方の方言では「トル」を「トク」と発音する。独島(トクト)は慶尚道と全羅道の船乗りがこの島を行き来した時に呼んだ名前と推定される。このように長い間「トクの島」と呼ばれてきた名前が大韓帝国時代に漢字の名前に変えて「石島」になった。そうしているうちに、発音の通りに書き表す‘借音表記’に変わった。「トクの島」が「独島」となったのだ。

日本では独島を「竹島」と表記する。竹があるわけでもないのに、なぜ「竹」の字を入れたのか?竹の原産地は東南アジアであるが、段々と北上して中国の南方にやって来た。中国南方では「竹」を「tek」と発音する。これが日本に入ってきて、終声(言葉で子音で終わること)を分けて発音する日本の習慣によって「タケ」と発音するようになった。韓国では、入声(k,p,tの子音で終わること)が脱落して「テ」と発音するようになったというのがチン先生の主張だ。韓国の船乗りたちが「トクの島」と発音するのを日本人が聞いて伝わる過程で「トケシマ」に、これがさらに「タケシマ」として定着した。タケシマを日本式に表現すれば「竹島」となる。独島には竹が全くないので、「竹」の字は必要ない。韓国語の「トクの島」を日本人が聞いたまま伝わる過程で「タケシマ(竹島)」になったというのが、この本に出てくる。

 まとめてみれば、韓国の船乗りは元々「トル(石)の島」と呼んでいたのが、方言によって「トクの島」となり、これが「独島」と表記されるようになった。 日本人は韓国人が「トクの島」と呼ぶのを「タケシマ」と聞いて「竹島」と表記するようになった。 こういうことですね。

 どんな史料や根拠に基づいているのか分かりませんが、韓国ではこんなことを言っている人がいる、ということで、何かの参考になるでしょう。

 【竹島関連 拙稿】

『朝鮮日報』のお粗末記事―歴史資料の誤読  http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2012/10/22/6609737

「韓国は中国の一部」―習発言2017/04/20

 中国の習近平さんが、アメリカのトランプさんとの首脳会談で「韓国は中国の一部」と発言したそうです。

【ソウル聯合ニュース】トランプ米大統領が中国の習近平国家主席と首脳会談で交わした対話の内容を伝え、「韓国は中国の一部」と発言し、波紋が広がっていることについて、韓国の外交部当局者は「一考の価値もない」と強く反発した。       同当局者は「報道内容が事実かどうかと関係なく、数千年間の韓中関係の歴史で韓国が中国の一部ではなかったことは、国際社会が認める明白な歴史的事実であり、誰も否認できない」と強調した。         トランプ大統領は米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)とのインタビューで、「習主席が(6~7日の米中首脳会談で)中国と朝鮮半島の歴史について話した。数千年の歴史と数多くの戦争について。韓国は実は中国の一部だった」と述べた。         習首席が実際に会談でトランプ大統領に述べたのか、トランプ大統領が誤解し、誇張して表現したのか、通訳ミスなのかは確認できていない。

http://japanese.yonhapnews.co.kr/Politics2/2017/04/19/0900000000AJP20170419004400882.HTML

 習近平さんが実際に何と言ったのか具体的には分かりませんが、トランプさんがそのように聞こえる発言をしたのは間違いないでしょう。

 中韓関係の数千年の歴史は宗主国と朝貢国の関係ですから、「韓国は中国の一部」発言は必ずしも間違いではありません。 といって全く正しいとも言えません。

 なお韓国当局者が「数千年間の韓中関係の歴史で韓国が中国の一部ではなかったことは、国際社会が認める明白な歴史的事実」と言っているのは間違いです。 朝鮮半島北部にはかつて楽浪郡が数百年もの間、中華文明の華を咲かせていました。 ここは明白に「中国の一部」です。

 習近平さんの認識では、朝鮮半島は数千年来わが中華の勢力範囲内に入っている、ということなのでしょう。 とすると、現在の北朝鮮の緊張状態は、わが中国が解決する、アメリカは手を出さなくていい、というメッセージかも知れませんね。

創氏改名の誤解―日本名は強制されていない (9)2017/04/14

 これは朝日新聞 昭和19年7月9日付け、第三面最下段にある人探し広告です。

 二年ほど前に拙ブログで紹介したことがありますので、再掲です。 http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2015/09/24/7807103

 昭和19年ですから、創氏改名の施行(昭和15年)から4年経った時期です。

 人探し広告ですから、「崔金石」「(崔)炳龍」「(崔)炳閏」という名前で社会に広く通用していたことになります。 

 創氏改名で日本名を強制され、民族名を維持しようとしたら様々な嫌がらせを受けて結局は日本名に変えた、などという俗説は否定されねばなりません。 しかし一部で未だこれを信じ、学校で教えているところがあるというのは困ったことですね。

【これまでの拙稿】

創氏改名の誤解―日本名は強制されていない   http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2017/03/28/8423913

創氏改名の誤解―日本名は強制されていない (2)  http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2017/03/30/8425667

創氏改名の誤解―日本名は強制されていない (3) http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2017/04/01/8436928

創氏改名の誤解―日本名は強制されていない (4)  http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2017/04/03/8441238

創氏改名の誤解―日本名は強制されていない (5)  http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2017/04/05/8444253

創氏改名の誤解―日本名は強制されていない (6) http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2017/04/07/8447420

創氏改名の誤解―日本名は強制されていない (7) http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2017/04/09/8451992

創氏改名の誤解―日本名は強制されていない (8) http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2017/04/11/8457633

創氏改名の誤解―日本名は強制されていない (8)2017/04/11

 これは以前に紹介した、応召(徴兵されること)した朝鮮人若者を送り出す、壮行の写真です。 李圭憲著『写真で見る韓国の独立運動』(高柳俊男・池貞玉共訳 1988年11月 国書刊行会)の158頁に掲載された写真資料です。

 朝鮮人の徴兵は1944年から始まります。 従ってこの写真は1944年あるいは1945年の写真です。 創氏改名から4~5年経っています。 

 民族名で堂々と大日本帝国軍へ入営しています。

【これまでの拙稿】

創氏改名の誤解―日本名は強制されていない   http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2017/03/28/8423913

創氏改名の誤解―日本名は強制されていない (2)  http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2017/03/30/8425667

創氏改名の誤解―日本名は強制されていない (3) http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2017/04/01/8436928

創氏改名の誤解―日本名は強制されていない (4)  http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2017/04/03/8441238

創氏改名の誤解―日本名は強制されていない (5)  http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2017/04/05/8444253

創氏改名の誤解―日本名は強制されていない (6) http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2017/04/07/8447420

創氏改名の誤解―日本名は強制されていない (7) http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2017/04/09/8451992

創氏改名の誤解―日本名は強制されていない (7)2017/04/09

 愛国貯蓄帳です。 水野直樹ほか編著『図録 植民地朝鮮に生きる―韓国・民族問題研究所所蔵資料から』(岩波書店 2012年9月)の109頁に掲載されている資料です。

 詳しい時期は分かりませんが、「銃後の護」とあるところから、太平洋戦争時のものかと推測されます。    名義人は「金禎□」で、最後の□は何という漢字になるのでしょうか、崩し字辞典で探してみましたが、分かりませんでした。

 いずれにしても、民族名であり、日本名ではありません。

創氏改名の誤解―日本名は強制されていない (6)2017/04/07

 銃後貯金預入告知書です。 水野直樹ほか編著『図録 植民地朝鮮に生きる―韓国・民族問題研究所所蔵資料から』(岩波書店 2012年9月)の109頁に掲載されている資料です。

 周囲の欄外に「輝く聖戦」「一億一心」「銃後の護」と赤字で記されており、時期が太平洋戦争中のものと分かります。 従って創氏改名の数年後です。

 氏名欄で、「李寛鐘」の名前部分を「孟喆」と訂正しています。 名義人を息子か誰かに変えたのでしょうか。 あるいは改名したのかも知れません。

 いずれにしろ、創氏改名後も民族名を維持している例です。

【これまでの拙稿】

創氏改名の誤解―日本名は強制されていない   http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2017/03/28/8423913

創氏改名の誤解―日本名は強制されていない (2)  http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2017/03/30/8425667

創氏改名の誤解―日本名は強制されていない (3) http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2017/04/01/8436928

創氏改名の誤解―日本名は強制されていない (4)  http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2017/04/03/8441238

創氏改名の誤解―日本名は強制されていない (5)  http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2017/04/05/8444253

創氏改名の誤解―日本名は強制されていない (5)2017/04/05

 これは水野直樹ほか編著『図録 植民地朝鮮に生きる―韓国・民族問題研究所所蔵資料から』(岩波書店 2012年9月)の110頁に掲載されている預金証書です。

 年代は詳しくは分かりませんが、中央に赤いスタンプで「銃後報国」「記念□金」(□は預か?)とありますので、太平洋戦争中のものと思われます。 従って創氏改名から数年経っています。

 この預金証書の名義が「黄聖集」です。

創氏改名の誤解―日本名は強制されていない (4)2017/04/03

 この写真資料は、水野直樹ほか編著『図録 植民地朝鮮に生きる―韓国・民族問題研究所所蔵資料から』(岩波書店 2012年9月)の124頁に掲載されている、武運長久を祈願する日の丸です。 時期は「1944年」とされていますが、おそらく間違いないでしょう。 創氏改名後4年が経ち、しかも軍国主義の象徴の典型となる資料です。

 寄せ書きには多数の名前が記されています。 「高山栄錫」「準錫」「黄原」「金野」等、朝鮮人らしい名前があるなかで、姓名ともに民族名が一つあります。

 右端の「一片丹心」の左側に「祈健康 木下□  江李源達」とあります。 □は何という漢字か、今のところ分かりません。 「江」は方向を示す助詞「へ」になります。 従ってこれは「『祈健康』という言葉を木下□へ李源達が送る」という意味です。 分かりやすいように「李源達」に赤線を引いておきました。

 創氏改名後も民族名が違和感を持たれることなく、ごく自然に受け入れられていた、と言わざるを得ません。

【拙論参照】

創氏改名の誤解―日本名は強制されていない   http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2017/03/28/8423913

創氏改名の誤解―日本名は強制されていない (2)  http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2017/03/30/8425667

創氏改名の誤解―日本名は強制されていない (3) http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2017/04/01/8436928

創氏改名の誤解―日本名は強制されていない (3)2017/04/01

 この資料は水野直樹ほか編著『図録 植民地朝鮮に生きる―韓国・民族問題研究所所蔵資料から』(岩波書店 2012年9月)の120頁に掲載されているものです。 http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2017/03/30/8425667 で紹介した写真資料と同じページにあります。

 大日本婦人会は昭和17年(1942)2月に発足したものですから、この資料が「1942年以降」であることは間違いないです。 資料内の「入会の勧め」に「大東亜戦争の完勝を期して」の文言がありますので、矛盾しません。

 入会を申し込んだ女性の名前は「鄭福純」で、世帯主すなわちご主人の名前は「鄭点龍」です。夫婦同姓ですので、2年以上前の1940年の創氏改名は法定創氏と判明します。

 「鄭福純」の下にご主人の「鄭点竜」の角形印鑑が捺されています。

 大日本婦人会は、先の愛国婦人会の構成員が上流階層の女性であったのに対し、一般女性が対象で、出征兵士の見送りや軍への慰問袋の調達、千人針など、日本軍への支援活動を行ないました。 

 女性が家庭から出て社会活動をする嚆矢として、注目する人もいます。

【拙論参照】

創氏改名の誤解―日本名は強制されていない http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2017/03/28/8423913

創氏改名の誤解―日本名は強制されていない (2)  http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2017/03/30/8425667

創氏改名の誤解―「世界史の窓」  http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2017/03/26/8421515

朝鮮名での設定創氏が可能な場合 http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2007/02/12/1178596

宮田節子の創氏改名論    http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2014/11/10/7487557

民族名で応召した朝鮮人    http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2014/11/14/7491817

民族名での人探し三行広告    http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2015/09/24/7807103

創氏改名とは何か (00年4月1日) http://www.asahi-net.or.jp/~fv2t-tjmt/daijuunidai

創氏改名の残滓 (01年6月1日) http://www.asahi-net.or.jp/~fv2t-tjmt/daisanjuudai

創氏改名の手続き (04年10月1日) http://www.asahi-net.or.jp/~fv2t-tjmt/dainanajuudai