朝日の創氏改名論2008/03/15

 朝日新聞に「写真が語る戦争」が昨年(2007年)週一で連載されていました。10月7日付けでは「植民地下の朝鮮」です。そのなかで創氏改名について、次のように記されています。

「朝鮮民族は結婚しても姓はそのままだ。先祖から受け継いだ姓を変えるのは「祖先の骨を売り渡す」(姜在彦・元花園大学教授)に等しい。日本は朝鮮の民衆にそれを迫り、民族名を奪った。」

 こんなデタラメが新聞に堂々と載るとは‥!!  創氏改名については、故金英達氏が十数年も前に詳しく研究され、その実相が明らかになってきました。創氏改名の研究は進展しています。しかし朝日新聞は、それより以前の俗説を未だに固守しているのです。  執筆記者は「中野晃」とありますが、この方は一体どのような歴史の勉強をしたのでしょうか?

 創氏改名については、下記の拙論を参照ください。  http://www.asahi-net.or.jp/~fv2t-tjmt/daijuunidai  http://www.asahi-net.or.jp/~fv2t-tjmt/daisanjuudai  http://www.asahi-net.or.jp/~fv2t-tjmt/dainanajuudai

関連論考 http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2007/10/06/1838919

コメント

_ きゃべじん ― 2008/03/20 12:18

ネットに繋がっている若い世代の朝日の記者ならウソだってわかっていると思います。きっと相当お歳の方なんじゃないでしょうか?最近も酒場で「日本人は朝鮮人を20万人性奴隷にした」と主張する団塊世代の人がいましたが、もう彼らは情報を更新するつもりがないようにみえます。

_ ゆい ― 2008/03/21 12:21

初めまして。
岩波新書から創氏改名をテーマにしたものが出版されましたね。
辻本さんが把握されていない新情報などはございましたか?

_ なかはら ― 2012/08/04 23:48

法的には許可制だったが末端の行政機関において強制される例があったという話を聞くのですが、これは設定創氏の話なでしょうか?それとも改名の話なのでしょうか?

_ 辻本 ― 2012/08/05 04:05

〉法的には許可制だったが末端の行政機関において強制される例があったという話を聞くのですが、

 「許可制」ではありません。
 「末端の行政機関での強制」については、そういう噂が当時の朝鮮人社会で流れたのは事実ですが、実際はどうだったのか、今一つ分からないところです。

_ 知っています ― 2014/01/29 22:21

中野晃を知っています。東大文学部の彼は一年の春先、一瞬学生寮に在籍、その後すぐやめていきました。なんでも日本的な匂いのする団体集団生活には耐えられなかったそうです。当時、自分の部屋の前には大学一年であるにもかかわらず朝日新聞編集室と手書きの紙を扉の前に貼っていました。初志貫徹で志望するところに就職できたのですね。非常に線の細く、ある種のイデオロギーに陶酔した人だったのだと思います。きっと祖先もそちらのほうなのだろうと皆が話していたのを覚えています。このような人の記事がまかり通って日本の新聞として流通するのは空恐ろしくなります。

_ 北寮の中野クンか・・・ ― 2014/09/17 17:24

いささか神経質なところもありましたが、なかなか骨のある面白い奴でしたよ。
東大寺学園卒の頭脳明晰な彼でしたが、知能は高くても物事の本質を見抜くような智慧が今一つのところがありましたね。

寮1年の頃、新人が登壇してそれぞれ芸を見せるという行事があり、彼はそれに「理不尽で意味がない」と反抗したグループの一人でした。
そう感じるのは全くもって正常だとは思うのですが、話し合いの場で彼が主張した軸が「行事を嫌がって辞めた人もいる!」だったのが印象的でした。

思えば、己のイデオロギーを正当化するために弱者を利用する姿勢は、その頃からのものだったのかもしれませんね。
まあ、本心は「恥ずかしい」「怖い」ということだったのでしょうが、そこに向き合わずにイデオロギーに転化させるあたりも彼らしいというか。

結局、その揉め事は別の賢い新人による「経験もしていない今の自分たちにその意義を云々するのはナンセンス。先輩方が実施を支持するなら自分たちは勇気を持って経験し、それで意味ないと分かれば自分たちが先輩になったときに廃止する」という意見に負けてました。
そして、彼が最終的に選んだのが、行事と寮からの逃亡でした。

最後まで自分に向き合えなかったのですね。

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