北朝鮮の百トン貨車2007/08/11

 最近出た『将軍様の鉄道』(国分隼人著 新潮社)が評判になっているようです。  内部事情がほとんど分からない北朝鮮で、かなりの映像・資料を集めており、なかなか興味深いものです。

 ところで北では故金日成が1987年に、次のような「教示」を行なっています。

>八軸電気機関車を二台使って一台は前から引き、もう一台は中間で引くようにすれば100トン重量貨車50両を引くことができるでしょう。陽徳峠のような高い峠を越える時には力が足りないかもしれませんが、その場合には最後部に電気機関車をもう一台つけて押してやれば良いでしょう。‥‥  八軸電気機関車と100トン重量貨車を導入すれば60トン貨車で貨物を運ぶときより輸送量をはるかに増やすことができます。100トン重量貨車50両で一本の列車を編成すれば一度に貨物を5000トン運ぶことができますが、これは大変なことです。今一本の列車が貨物を一度に1200トン運んでいますが、100トン重量貨車で編成された一本の列車が貨物を5000トン運べばそれは今より貨物を4倍以上運ぶことができます。今後物流がさらに増えれば一度に100トン重量貨車を70両も引かせることができます。‥‥  100トン重量貨車を平壌~清津間の鉄道に導入し、それが重量貨物を載せて陽徳峠を越えて運転されなければなりません>

 八軸電気機関車は『将軍様の鉄道』では1987年製造とされる「赤旗6」型と思われます。残念ながら写真はなく、絵画です。また「100トン重量貨車」はこの本には見当たりません。

 日本の貨車は、積載重量30トンか40トンぐらいでしょう。貨車の重量を合わせても50トンぐらいですから、積載重量100トンの貨車がどれほど大きさか、想像できます。

 金日成の教示どおり運転されているのなら、100トン貨車50両、機関車3両の編成はかなり見ごたえのあるものですが、やはり運転されていないようです。

コメント

_ BEAM ― 2008/03/10 15:46

100トン貨車を導入するには北朝鮮の線路の路盤はあまりに貧弱なので荷重に耐えられない。既存路線の補修用の枕木や犬釘にすら事欠く現状。従ってもし導入しようとすれば路盤整備に多大な手間がかかるのであきらめざるを得なかっただろう。車両だけなら、自国生産できなくても、お得意の二股外交、中国とロシアの双方に猫なで声と脅しの腹芸を使って「輸入」(カツアゲともいう)という手があるが……

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