創氏改名の誤解―日本名は強制されていない ― 2017/03/28
創氏改名を、日本風の名前を強制することだとする誤解がまだ多いですね。
ここに掲げた死体検案書は、解放出版社『朝鮮侵略と強制連行ー日本は朝鮮で何をしたか』(1992年8月)の20頁にある資料です。
氏名欄には「閔福仁」、作成年月日には「昭和18年10月24日」で、創氏改名の施行後3年経った日付です。 日本風の名前に変えることなく、先祖伝来の民族名を維持している例です。
【拙論参照】
創氏改名の誤解―「世界史の窓」 http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2017/03/26/8421515
朝鮮名での設定創氏が可能な場合 http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2007/02/12/1178596
宮田節子の創氏改名論 http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2014/11/10/7487557
民族名で応召した朝鮮人 http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2014/11/14/7491817
民族名での人探し三行広告 http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2015/09/24/7807103
創氏改名とは何か (00年4月1日) http://www.asahi-net.or.jp/~fv2t-tjmt/daijuunidai
創氏改名の残滓 (01年6月1日) http://www.asahi-net.or.jp/~fv2t-tjmt/daisanjuudai
創氏改名の手続き (04年10月1日) http://www.asahi-net.or.jp/~fv2t-tjmt/dainanajuudai
コメント
_ neran ― 2017/03/28 10:21
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ただ恐らく、こういった資料があってすら、「創氏改名を、日本風の名前を強制すること」とする流れは、そうそう変わらないんでしょうね。
たとえば朝鮮人としての名を名乗り続けた者が、日本式の名を名乗った者に比べ、少しでも差別を受けていれば、それ見ろ強制だ!となるんじゃないでしょうか。
強制連行がいつの間にか強制徴用と姿を変え、挺身隊が慰安婦から外れても、たとえば映画によって、個々の事実を塗りつぶした、あるべき全悪たる日帝を共有し続ける。
大東亜戦争は亜細亜解放の聖戦だった!とかいう連中同様、過去をまとめて自分好みの物語に仕立てなければ受け入れられない以上、個々の事実は所詮、雑音に過ぎないのでしょう。
辻本さんの資料に認識を変えた人も多いとは思いますが、少なくとも、日本在住の長い知人の韓国人には届きませんでした。彼の結論は、「でも日帝が残虐だったのは変わらないでしょ?」とだけ。届くこともあるけれど、根幹たる勧善懲悪世界に疑問を呈するだけでも疲れ果てます。
それでもやっぱり、辻本さんのような蓄積は、とてもありがたいです。