ポルノ映像出演者に芸能人をすり替える―韓国2020/04/28

 このごろは外出を自粛して、家に閉じこもっています。 ストレスのせいかモチベーションが下がり、本もあまり読まなくなってきました。 一旦下がったモチベーションは回復が難しいようで、コロナ禍が終息しても続くような気がします。

 韓国のニュースを読んでも、くだらない記事にばかり目が行きます。 そのうちの一つを紹介します。

 『朝鮮日報』4月20日付に、ポルノ映像の顔を有名芸能人に顔にすげ替えて流布・販売するという事件に、捜査が着手されたという記事がありました。 とんでもない事件です。 日本でも多分同じで、ただ表面化していないだけのような気がしますね。 

 ところで韓国ではコロナ禍で学校の授業がオンラインで行なわれている場合が多いのですが、女性講師の授業がインターネット上に流出し、「こんなブスが教師だなんて」とかコメントをつけられたり、時にはその顔をポルノ映像の女優にはめ込まれたりする悪戯が相次いでいるそうです。 そのために韓国のオンライン授業では、女性講師が顔を出さないで授業できるようにしてほしいと要望しているというニュースがありましたねえ。

 こんなことが何故面白いのか、よく分かりませんが、悪の種は悪意を持つ人間にはコロナ禍という非常事態下でも探し出すものだ、ということと思います。

 ということで、『朝鮮日報』の記事を訳してみました。

https://news.chosun.com/site/data/html_dir/2020/04/20/2020042000084.html

芸能人100人の顔を合成して猥褻物制作

韓中のIT開発者たちが人工知能を利用    「ディープフェイク ポルノ」数千個を作り     会員1万4000人のサイトを運用

警察は、IT開発者たちが韓国の芸能人100余人について「ディープフェイク」猥褻物を組織的に制作して流布したという状況をつかみ、捜査している。 ディープフェイク映像というのは、人工知能を意味する「ディープランニング(deep learning)」に「フェイク(fake・ウソ)」を合成した単語で、人工知能を利用してウソの合成を作り出す技術を意味する。

ソウルの麻浦警察署は、海外にサーバーを置いたサイトから韓国の芸能人100余人を対象にした、ディープフェイク猥褻物3000余個が制作・流布・販売されたという告発状を受理し、捜査に着手したと19日に発表した。 警察等によると、このサイトは2018年に開設されたもので、サイト運用には韓国人だけでなく中国人等IT開発者たちが加担したものと分かった。 彼らが情報を共有している別の秘密コミュニティに加入した会員の数だけで、先月の基準で1万4000人に達した。

ディープフェイク映像は、合成しようという人物の多様な角度の写真を数百枚入力した後、人工知能でまるで実際の人物の動画のように制作するものである。 オンラインで写真を容易く入手できる有名人がターゲットになりやすい。 まずポルノ俳優に有名な芸能人の顔を合成する技術として知られ始めたが、最近では「ウソのニュース」とともに政治圏での議論にも浮かび上がった。 2018年に、オバマ前大統領が「トランプのクズ野郎」と言う映像で有名になった時もあった。

警察等によれば、このサイトの会員多数がディープフェイクの猥褻物を作るのに積極的に加担したという。 どの芸能人の映像を制作するのかを投票し、女性芸能人の写真と原本ポルノ映像を共有したりしていた。 制作方法を教える掲示板が別に運営されていて、サイト運営者は会員たちにディープフェイク制作プログラムを別途に提供していたという。 このサイトには今年になって毎日40余り以上の不法動画が上がってきており、一部の猥褻物はクレジットカードで販売されていた。 警察はこのサイトのサーバーが中南米の国にあるものと見て、捜査中である。