朴槿恵の大統領官邸暮らし2017/05/14

 文在寅さんが大統領に就任して,5日。 「親北反米反日」と言われていましたが、今のところ露骨な言動は控えているようで、無難に済んでいます。 これから具体的にどのような政策を打ち出すのか、じっと見守るしかないところです。

 ところで今は逮捕されて収監されている朴前大統領ですが、コミュニケーションが極端に少ない「不通」だとして、かなり批判を浴びていました。 その実態を垣間見るものが、5月8日付け『朝鮮日報』の「朴槿恵前大統領とともに過ごした唯一の人物 ‘青瓦台料理研究家’キム・マゴプ氏 単独インタビュー」という記事にありました。 日本語版にはありませんので、韓国語の勉強も兼ねて抜粋して訳してみました。

―官邸では何人が暮らしていたのですか?―

「大統領と私しかいませんでした。ユン・ジョンチュ(スポーツジムのトレーナーから青瓦台の行政官に抜擢された)が何かの時に泊まっていくことがありました。」

―大統領の部屋とはくっ付いていたのですか?―

 「官邸の空間はガラスドアで仕切られていました。大統領がおられるところには、内室(居間)、衣装室、韓室(日本の和室に相当)、小食堂などがあります。私がいる空間には理髪室を改造した事務室、美容室と二つの部屋があります。警護員らは別棟です。ガラスドアの中に入ることが出来る人は、私とユン・ジョンチュの他にいませんでした。元々は、大統領の内室は一番奥にありました。この部屋は非常に広かったです。大統領が夢を見て怖かったとおっしゃいました。二ヶ月ほどして、その部屋を運動室に変えて、代わりに接見室を内室に改造して移られました。」‥‥

―大統領の話し相手になってあげたのですか?―

 「官邸で一緒に過ごしましたが、対話することはほとんどなかったです。この方は冷めた方と言えばいいのでしょうか、そんな情というものはありませんでした。特別なことがない限り、すべてインターホンで済ましていました。内室には誰も入れませんでした。部屋を出る時も、ドアに鍵をします。それで官邸の電気をすべてLEDに変えた時、内室だけはそのままにしておきました。たった一度だけ、警護室の職員を内室に呼んだのは、蛍光灯を替えるためでした。天井が高くてハシゴを使わねばならないのですが、足が震えて出来ないと言って、その時に呼んだのです。」

―人に隠さねばならないものがあったのでしょうか?―

 「私が部屋の掃除をするので分かりますが、そんなことはありませんでした。他人に自分の中身を見せたくないということです。人と対面するとか、話をすることが嫌なのですよ。‥‥」

―青瓦台官邸に誰が来たのか、みんなご存知でしょう?―

 「知ってますよ。当初は玄関にスリッパを六足置いていたのですが、しばらくして私が片付けましたよ。お客さんが来られなかったし、特にガラスドアの中にお客さんは入らなかったです。たった一人の例外は、経絡マッサージをする「気治療おばあさん」でしたね。マットが敷かれた韓室でマッサージをしてもらうためです。他のお客さんは美容室か事務室で会っていました。」

   (続く)