朴大統領、弾劾可決2016/12/09

 今日、朴大統領の弾劾が国会で可決されました。

 今から四年前に、憲法の規定に従って、韓国の国民が民主的な選挙によって選出した大統領です。 だから辞めさせるにも憲法に従ってやるべきもので、それは弾劾しかありません。

 ですから、今回は憲法秩序の範囲内で動いたということで、取りあえず混乱はなさそうです。 もし自ら辞任するなど憲法に定められていない方法で辞めるとしたら、憲法秩序からはみ出すものですから混乱していたでしょう。 

 これから憲法裁判所での弾劾審判が始まります。 朴大統領がどのように反論するのか、などに関心が行きます。 今日の弾劾訴追の理由説明を読むと、これで憲法裁判所での審判に耐えられるのだろうか、と思います。 大統領側はかなり強力な反論を展開しそうです。

 おそらく期限の180日のぎりぎりまで裁決は下りないように思えるのですが‥‥。 その時に弾劾が棄却される可能性も十分にあります。

 今回の事態をどう分析するか。 ある人は韓国人独特の民族性に根差すものといい、またある人は李朝時代の朱子学の伝統を引くところから現れた事態といい、またある人は大規模なデモが繰り返されたのは建前上民主化されても議会制民主主義が定着しなかった国に現れた現象であって韓国だけの問題ではないといいます。 これからも色んな分析が出てくるでしょう。

 こちらとしては対岸の火事あるいは他人事ですから、冷静かつ客観的に そして興味深く観察できますね。