侵略を正当化したから「任那」はないという主張2015/04/14

 1970年代のことですが、在日の活動家ヤンさんと「任那」について議論したことがあります。

 彼は「任那」を否定しました。特に「任那日本府」は『日本書紀』が捏造したトンデモない話で、古代に日本が朝鮮半島に進出していたこと自体も否定していました。 何故ならこれが近代の朝鮮侵略の理由になり、正当化するものだからということでした。

 私は、「朝鮮侵略を正当化する歴史事実としては秀吉の朝鮮出兵がある。 明治時代に太閤さんの夢を今我々が実現するんだと言う人がいて侵略を正当化した。 だからと言って秀吉の朝鮮出兵という歴史事実を否定できるものでない。 同じように、植民地を正当化しているからと言って任那を否定できるものではない。 任那日本府は古代日本も朝鮮侵略した歴史事実があったということで、何故悪いのか? そもそも侵略を正当化するものだからと言って、歴史事実があったかどうかを決めるのはおかしい。」と反論したことを記憶していいます。

 これに対し、ヤンさんは「大和朝廷の支配を示すものに前方後円墳がある。前方後円墳は朝鮮にはない。だから古代に日本が朝鮮半島に進出したという歴史事実はない。」と反論しました。

 私は「これから前方後円墳が見つかる可能性はある。任那日本府と書かれた金石文が発見されるかもしれない。」と反論しました。

 その後、韓国では前方後円墳が発見されましたので、私の予想は半分当たりました。

 ところで「任那」について韓国では今でも、あの時のヤンさんのような考え方をする人がたくさんいるようです。