韓国首相が皇太子に自国支持を求める2018/03/20

 韓国の聯合ニュースによれば、李洛淵首相が、日本の皇太子に会って「韓国政府の努力と朝鮮半島の変化を、日本は理解し支持してほしい」と要請したようです。

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2018/03/20/2018032000725.html

【ブラジリア聯合ニュース】韓国の李洛淵(イ・ナクヨン)首相は19日(現地時間)、ブラジルの首都ブラジリアでの「第8回世界水フォーラム」開会式前、日本の皇太子徳仁親王に対し、南北対話をはじめとする朝鮮半島情勢の変化への理解と支持を求めた。また、韓日関係の改善へ力添えを求めた。徳仁親王は、歴史を学ぶ人として過去を反省した上で良い関係が築かれることを願うと応じた。

李氏は世界水フォーラム開会式の会場に入る前、徳仁親王に歩み寄り、あいさつした。     李氏は、北朝鮮核問題の解決に向け、韓国政府が国際社会の北朝鮮制裁に賛同する一方で対話のルートを維持し、今の南北対話の機運を生かし核問題の平和的な解決を目指していることを説明しながら、「韓国政府の努力と朝鮮半島の変化を、日本は理解し支持してほしい」と呼び掛けた。 これまで自分なりに韓日関係の発展に努め、今後も努力し続けるとして、徳仁親王に両国関係改善への力添えを求めた。 さらに、適切な環境が整えば徳仁親王の韓国訪問を希望することも伝えた。

徳仁親王は朝鮮半島の変化に対する理解と支持の求めに、自身の立場でできることは限られているものの、できることはするという趣旨を述べながら、朝鮮半島問題の平和的な解決を願うとした。 韓国訪問の要請に対しては、両国間に良い環境ができることを願うと答えた。 韓国料理を好んでいるという話もあった。

言葉を交わしたのは開会式前の3分程度だった。 開会式終了後も、李氏は徳仁親王に「東京でなり、ソウルでなり、またお会いしたい」とあいさつした。徳仁親王も再会を願うと応じたようだ。

李氏は新聞記者時代に東京特派員を務めたことがあり、日本語が堪能だ。この日は英語と日本語を使って対話し、韓日関係に関し内密な話もあったとされる。

 韓国首相が皇太子にした話はいろいろあったようですが、「韓国政府の努力と朝鮮半島の変化を、日本は理解し支持してほしい」というのは、わざわざ括弧書きしていますので、実際に言った言葉のようです。

 これからどう展開するか分からない外交案件で、外国の政府要人が日本の皇太子に自国支持を訴えたのです。 これに対し皇太子が具体的どう答えられたのか分かりませんが、当たり障りのない話を返されたようです。 しかし、これが自国支持を得たと誤解される可能性があります。

 皇族を政治利用するのは厳に慎まなければならないのですが、韓国ではそういう考えがないようです。 天皇は謝罪しろ、というような言葉が韓国では高位の政治家からも割とよく出てきます。

 今回もその延長でしょうか。 あるいは、将来天皇になられる皇太子が言っているのだからと、日本に譲歩を求める布石なのかも知れません。