重村智計さん ― 2007/07/21
重村さんは北朝鮮の専門家としてテレビにもよく出演し、最近は『朝鮮半島「核」外交』(講談社現代新書)を出版されている著名な方です。 よく研究されており、なかなか参考になることが多いものです。しかも自信たっぷりに話をされますので、説得力を感じます。
ところで彼は10年前に『北朝鮮崩壊せず』(光文社カッパブックス 1996年10月)を出しています。そこでは北のミサイルと核について、次のように論じています。
「“北朝鮮のミサイルは日本に飛んでくるのか”。答えは“ノー”である。‥‥北から日本にミサイルなど飛んでくるわけがない。‥‥つまり、日本に届くミサイルを北朝鮮は開発できなかったのである。」(29~30頁)
「中ソ両国は“北朝鮮に核兵器は開発できない”ことを読み切っていた」(62頁)
この本の発行は1996年ですが、2年後の1998年にテポドンが日本列島上空を飛び、2006年には核実験が実施されました。 揚げ足を取るつもりはないのですが、このように誤りが散見され、苦笑させられます。
彼のような専門家でも、北朝鮮の見通しを語るのは難しい、ということになりましょう。 北朝鮮に限りませんが、世界情勢の未来は予測し難いものです。
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