過激な言動は犯罪を生む2013/03/23

 この頃、韓国朝鮮人に対する過激な言動が話題になっています。

http://mainichi.jp/select/news/20130318k0000e040194000c.html7

ヘイトスピーチ:「殺せ」… デモ、目立つ過激言動        毎日新聞 2013年03月18日 15時00分                デモなどで特定の人々を公然と侮辱する「ヘイトスピーチ」が目立つようになっている。海外ではドイツやイギリスなどヘイトスピーチを処罰対象としている国もあるが、日本では「野放しの状態」(専門家)。標的となった人からは「危険を感じる」という声も上がっている。【川崎桂吾】         「殺せ、殺せ」「ゴキブリ」「日本からたたき出せ」         2月上旬、外国人が多く暮らす東京都内の繁華街でデモがあり、そんなシュプレヒコールが飛び交った。デモは特定の外国人を排斥する目的でインターネットで告知され、男女100人以上が参加した。        既存の右翼団体とは異なり、参加者もほとんどが一般人。こうした現場を取材してきたフリージャーナリストの安田浩一さんは「数年前に比べ文言がより過激になっている。『殺せ』という言葉はヘイトスピーチと言えるのではないか」と話す。         一方、デモを呼びかけた団体の一つは「参加者から自然に出た言葉で、推奨しているわけではない。何がへイトスピーチなのか明確な定義はなく、デモの表現としてあっていいと思う」(広報担当者)と説明している。         デモを間近に見た外国人男性(25)は小声で「怖かった。危険を感じた」と話した。ツイッターでも「デモやばかった」「ひくわー」などのつぶやきが相次いだ。          デモを問題視した超党派の国会議員も抗議集会を呼びかけ、今月14日に200人以上が参加。また17日の同様のデモでは、コースの途中に「仲良くしようぜ」などと書かれたプラカードを持った人々が集まり、抗議の意思を示した。運動を呼びかけた男性会社員(30)は「もう見過ごせないと思った」と話した。

 こういった品性卑しい過激な言動について、私には数十年前に極左過激派諸君が使っていた言葉に似ているなあと、既視感を抱きました。相手は違いますが、表現がそっくりですねえ。

 最初のうちは、主張を極端に表現しただけで、言葉の遊びにように思っていたのですが、彼らはそのうちにそれを本当に実践し始めたのです。人間の生命をないがしろにする犯罪者集団・殺人集団化していきました。過激な言葉を公然化することは、それを実行することに躊躇しなくなるのです。

 現在の日本で湧き起っている過激なレイシズム言動にも、生命を否定するものが含まれています。これを隠れた所ではなく堂々と叫ぶことは、自己主張のちょっと極端な表現というレベルに止まることができなくなります。そして遠からず本当に実行する者が現れる可能性が大きくなるということです。

 彼らはかつての過激派諸君と同じ道を歩むだろうと予想します。

コメント

_ 河太郎 ― 2013/03/23 10:34

>人間の生命をないがしろにする犯罪者集団・殺人集団化していきました。過激な言葉を公然化することは、それを実行することに躊躇しなくなるのです。

連合赤軍リンチ殺人事件や中核・革マル内ゲバ殺人は左翼革命集団に特有のものと見ています。つまり革命のためには何でも正当化できるとするドグマです。革命という正義のためには何をしてもよいという独善、洗脳です。

テルアビブ空港乱射事件の岡本幸三、三菱重工爆破事件など無辜の一般人に対する左翼テロも同じです。無辜の民を犠牲にすることに何の躊躇もないのが左翼の特徴と思っています。これはオウム真理教などのオカルト集団の洗脳も同じですが。

日本の右翼のテロは政治家や財界巨頭は狙いますが一般人を巻き添えにはしていません。近年でも抗議のため朝日新聞本社に乗り込み、招じ入れられた社長室でビストル自決した人物がいますが、応対に出た朝日幹部には指一本触れていません。

>彼らはかつての過激派諸君と同じ道を歩むだろうと予想します。

民族憎悪についての実態は日本とヨーロッパ・ロシア・アメリカはかなり違う様相を示しています。
欧露米では民族憎悪による殺人事件が結構ありますが我が国では殆どありません。戦前でもそうです。

ですから毎日新聞が取り上げた所謂ヘイトスピーチが外国人殺人にまで至ることはないだろう見ています。

尤も民族憎悪も相互作用ですから在日外国人たちの所業が今より酷くなり、売り言葉に買い言葉で殺し合いになる可能性は否定できませんが。

また人間の心理過程を考えてみてもヘイトスピーチからいきなり殺人というよりは、まず外国人の建物、商店、車などに対する破壊行為が先行するのではないでしようか。今のところそのような破壊行為も起きていないようです。

_ 日本国公民 ― 2013/03/23 18:35

 この「殺せ!」スピーチをやったのは、在特会ですね。私見ですが、この団体は、かつての左翼運動の方法論をよく咀嚼吸収してますね。代表の桜井誠氏が、どこでそれを学んだかはよくわかりませんが。初めて彼の存在を知った時、突飛ながらアドルフ・ヒトラーを連想しました。第一次世界大戦の元兵士である彼は、戦後の左翼運動をよく観察し、彼らの運動の方法論(大衆動員など)のみならず、世界観をも学びわが物としていきました。レーニン主義者の批判、「国際金融資本の支配」は「ユダヤ人の金融による支配」にすりかわりました。(そもそもレーニン自身、反ユダヤ主義は頭の悪い社会主義と言っていたのでは?)桜井氏も左翼の手法を用いて韓国、朝鮮人を悪魔化している訳ですね。
「在特会」が新大久保で韓国商店の不買を訴えるのを見て、ナチスのユダヤ人商店不買運動をおもいおこしました。まさか日本でこんなことが起きるとはと驚きましたね。まだ、ガラスを割ったり、いたずら書きをするような実力行使までには至っていませんが、この調子でも将来どうなるか分かりませんね。ただ、今の行為に限っても、商行為の自由の侵害にあたるのでは?そして、「殺せ」スピーチは韓国人のいる韓国商店
の前で行うのは、彼らに対する脅迫や自由の侵害にあたるのではないか?

_ 辻本 ― 2013/03/24 07:18

〉日本の右翼のテロは政治家や財界巨頭は狙いますが一般人を巻き添えにはしていません

 嶋中事件では、家政婦さんが巻き添えで殺されています。
 今回の「殺せ!」と叫ぶ集団は、これまでの右翼とは様相が全く違います。右翼の街宣車にはこんなことは書かれていないでしょう。彼らを「右翼」と見るのは、いかがなものかと思います。「新種の右」と名付ければいいのでは‥‥・。


〉欧露米では民族憎悪による殺人事件が結構ありますが我が国では殆どありません。戦前でもそうです

 そうですか? 関東大震災では、朝鮮人が多数殺されました。ただし正確な人数は分かりませんが。
http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2006/06/09/398058


〉ですから毎日新聞が取り上げた所謂ヘイトスピーチが外国人殺人にまで至ることはないだろう見ています。

 特定民族を「殺せ!」と公然と主張することは、戦前にもなかったことでしょう。極めて最近の現象です。
 これはやはり決意表明とみるべきです。実際に行動に移すまでには、そう時間はかからないと思います。
 公安当局が事前に察知して予防してくれることを祈るのみです。

_ 河太郎 ― 2013/03/24 10:43

>嶋中事件では、家政婦さんが巻き添えで殺されています。
巻き添えというのはテルアビブ空港とか三菱重工爆破事件とか大量の場合です。

>関東大震災では、朝鮮人が多数殺されました。ただし正確な人数は分かりませんが

確かに無辜の朝鮮人が多数殺されたのは事実です。韓国や左翼が言う6000人以上は多すぎで1000人前後とみていますが罪のない朝鮮人が犠牲になったのは間違いないのですから無残です。

それら朝鮮人を殺したのは警察や軍隊ではなくて自警団の一般庶民です。官憲はむしろ殆どの朝鮮人を保護したというのが事実です。

なぜ一般庶民が自警団を組織して防衛したのかと言えば、関東大震災発生以来のデマや流言飛語が原因ですが、それは朝鮮人蔑視からではなく、その前に朝鮮人のテロが半島や内地で頻発していたからです。

山田昭次は著書『関東大震災の朝鮮人虐殺 その国家責任と民衆責任』43頁で次のように書いている。

「日本が非暴力だった3・1運動を武力弾圧した結果、これに呼応して朝鮮人のテロ闘争、武力闘争という新たな闘争形態が起こった。
以上のことは今日の朝鮮史研究では通説化しており、いまここで説くまでもない。ここで特に言いたいことは,以上のような3・1運動以後の運動に連動して在日朝鮮人運動の高揚があり、とくに帝都東京での朝鮮人の運動の高揚が直接日本の国家の治安当局に脅威を与えたということである。」

山田昭次は朝鮮半島や日本内地の朝鮮人テロを称賛している。そしてそのテロの程度は日本国家が「警戒」すべき段階を超えて「脅威」を感じるものであったと評価している。

このような状況があり、その上に関東大震災の未曾有の大混乱の中で一般庶民が自己防衛としてデマや流言飛語に踊らされて無実の朝鮮人を多数殺す結果となつたのです。悲劇です。

_ はじめまして ― 2013/03/25 13:37

関東大震災の朝鮮人虐殺事件のことですが、工藤美代子著『関東大震災 「朝鮮人虐殺」の真実』によると、無実なのに殺害された朝鮮の方々は200人ぐらいで、実際に暴動を起こして鎮圧の時に軍・警察・自警団に殺害されたテロリストは、約800人ぐらいとなっています。内容の評価は別れるでしょうが、一つの参考になると思います。

_ 天下の無法松 ― 2013/05/25 18:00

やはり、昔から恐れていたことが起きてきました。

今の全く無責任な全共闘世代の大人達がこのような若者達を生んだのです。

大学で騒ぐだけ騒いで世の中を混乱させて、マスコミを味方につけ、日本の悪口を全世界に言いふらしてきた幼稚で無責任な反日日本人達が、このような在特会に代表される若者達を生んだのです。

_ 辻本 ― 2013/05/26 16:42

>大学で騒ぐだけ騒いで世の中を混乱させて、マスコミを味方につけ、日本の悪口を全世界に言いふらしてきた幼稚で無責任な反日日本人達が、このような在特会に代表される若者達を生んだのです。

 全共闘→在特会の系譜論ですねえ。この論理はどうですかねえ。
 両者とも、自らを正義と思い込んでいるところから過激性・暴力性が生まれるのでしょう。
 これは単に狂信的だという共通点だけで、系譜にはならないでしょう。

_ 天下の無法松 ― 2014/08/02 18:02

勝手に系譜とか言われましたが、在特会は全共闘世代とは思想的繋がりは全くありません。それどころか、互いに正反対の思想の持主達であり、全共闘世代の大人達の子供の世代の中に、在特会の若者達が存在していると言う、紛れもない現実を述べただけであります。

_ (未記入) ― 2014/08/03 14:37

>全共闘世代の大人達の子供の世代の中に、在特会の若者達が存在している

 全共闘世代は、1960年代後半から1970年代に学生であった特定世代と言える。 現在は60~70歳代だ。

 しかし在特会には年取った人が結構いる。 全共闘世代の属する年齢も少なくない。 全共闘世代よりも、世代幅が広い。 

 全共闘世代の子供世代が、在特会だとは言えない。

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