加藤陽子「九条放棄されればカナダ国籍を取る」2013/09/04

 近代史研究者の加藤陽子さん。憲法九条が放棄されたら日本国籍を放棄してカナダ国籍を取るそうです。

http://mainichi.jp/feature/news/20130822dde012040015000c.html   http://mainichi.jp/feature/news/20130822dde012040015000c2.html

 「9条放棄の結果が出たら日本国籍を見放す」。昨年秋、社会学者の上野千鶴子さんと「婦人公論」で対談した際に言い切った。「9条を変えられるのはすごく嫌。あれだけの戦争をしてアジア諸国や日本に死者を出した後の憲法なのだから、誰がつくっても平和主義を柱にしたはず。その象徴が9条であり戦後、アジアに警戒されずに経済成長をひた走れたのも9条のおかげです」。上野さんも「国籍放棄」に同意見だったが、さすがに活字にするのはどうかと2人で悩んだ。「けれど、やっぱり正直な気持ちを残しておこうということになって。本当にそうなったらカナダ国籍でも取ろうかしら」

 カナダには九条のような憲法・法律はありません。カナダはNATOに加盟しており、従ってアメリカとは軍事同盟関係であり、集団的自衛権を有しています。カナダはアフガニスタンに派兵しており、アメリカ軍が攻撃を受ければ助太刀に馳せ参じます。カナダ軍が攻撃を受ければ当然アメリカ軍が助けに来ます。  そんなカナダの国籍を取りたいとのこと。

 自民党の議員らが「日本を守ろうとする米軍が攻撃されているのに、日本が反撃できないのはおかしい」と主張していることにいかがわしさを感じている

 加藤さんは、アメリカとの集団自衛権は、日本は駄目だがカナダならいい、という考え方をしておられるようです。おそらく九条も、日本だけが持つべきで、カナダなど他の国は必要ないと考えておられるのでしょう。

コメント

_ 河太郎 ― 2013/09/05 08:36

>加藤さんは、アメリカとの集団自衛権は、日本は駄目だがカナダならいい、という考え方をしておられるようです。おそらく九条も、日本だけが持つべきで、カナダなど他の国は必要ないと考えておられるのでしょう。

面白い情報を教えて頂きました。
日本の護憲派のアホらしさは今更ですが、ここまでくると幼稚さの極地の見本として最高標本です。しかしここまで論理的思考欠如も珍しいですね。普通はもう少しましなレトリックをきかせるものですが。

>上野さんも「国籍放棄」に同意見だったが、さすがに活字にするのはどうかと2人で悩んだ。「けれど、やっぱり正直な気持ちを残しておこうということになって。本当にそうなったらカナダ国籍でも取ろうかしら」

これが50、60の大人の発言ですからね。幼児性全開です。この対談の編集者はイジワルなのか、それとも同類なのか。おそらく同類なのでしょう。

_ 大森 ― 2013/09/08 00:32

私の子供の頃は「日本が世界に先駆けて正しいことをするのだ」と教えられたものでしたが、九条も随分矮小化されたものですね。そう教えてくれた先生方はみな戦中派でしたが。戦争に負けた日本が平和の先陣を切るというようなロマン主義があり子供心にも高揚感がありましたね。「悠久の大義」に殉じるみたいなニュアンス。

日本みたいな前科アリの国家のみが持つべきローカルなものに過ぎないんですね、今は。

_ 佐藤 ― 2013/09/11 11:37

9条護持の方達は日本を世界の中でも稀に見る特別な国としておきたいという事なんでしょうか。昔は右の方に潔癖性を感じていたんですが、実は同じか逆?だったんですね。大森さんのコメントで合点がいきました。

_ 伊勢 ― 2013/09/24 03:29

うわー恥ずかしい。同年代でこのような人たちがいると女性は全員そうだと誤解されそうで嫌ですw。

と言いつつ、私も子供の頃は平和憲法などと教えられて何となく洗脳されていたと思います。今はパワーバランスや地政学を書いた本を読んでやっと目が覚めた気がします。

ただわが軍隊が欧米のやりたい放題になっているアフリカや中東の紛争地に行かされるのは反対です。あちらさまが搾取のために滅茶苦茶にした所に行けと言われても…。そんなところで自衛隊員の命を危険に晒したくはないです。

自国やアジアの平和維持のためならもちろん賛成ですし銃後の守りもせねばと思いますが。

_ 釈 厚 ― 2014/02/16 00:16

9条護持の人々は、敗戦後1億総懺悔のなかで創られた世界観に浸っているのでしょう。日本は乱暴狼藉を働いて、世界中に迷惑を掛けたから、手足を自ら縛り、自分の安全は平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼する事としたものです。その後、世界は何度も地殻変動を起こし、戦後世界とは全く異なった様相の世界となっていますが、彼らはこの変動を見ようとしません。

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック