韓中共同声明―北の核をめぐるすれ違い ― 2014/07/04
中国の習近平首席が韓国を訪問して、朴大統領と会談し、そして両首脳は共同声明を発表しました。 中身は大体が予想されたものですが、北朝鮮の核問題に関しては両国のすれ違いを感じさせるものでした。 共同声明において核問題は次のように言明されています。正確を期すために、原文と直訳を掲示します。
6、両者は韓半島での核兵器開発に確固として反対するという立場を再確認し、韓半島非核化の実現と韓半島の平和と安定維持が6者会談参加国の共同利益に符合し、関連する当事国の対話と協商を通して、このような重大な課題を解決せねばならないということで認識を同じくした。 6. 양측은 한반도에서의 핵무기 개발에 확고히 반대한다는 입장을 재확인하고, 한반도 비핵화 실현과 한반도의 평화와 안정 유지가 6자회담 참가국들의 공동의 이익에 부합되며, 관련 당사국들이 대화와 협상을 통하여 이러한 중대한 과제를 해결해야 한다는 데 인식을 같이 하였다.
核問題について触れたこの部分について、韓国のマスコミは次のように解説しています。
【ソウル聯合ニュース】韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領と中国の習近平国家主席は3日、ソウルの青瓦台(大統領府)で首脳会談を行い、朝鮮半島での核兵器開発に反対する立場を盛り込んだ共同声明を採択した。 声明は「朝鮮半島の非核化実現や平和と安定維持は6カ国協議参加国の利益に合致する」と強調した。 両国首脳の共同声明で事実上、北朝鮮の核について「強く反対」するとの立場が盛り込まれるのは初めて。昨年6月、両氏が採択した韓中未来ビジョン共同声明で示した「深刻な脅威」から警告水準を一段階高めた。
このように聨合ニュースは、「北朝鮮の核について『強く反対』するとの立場が盛り込まれるのは初めて。 ‥‥警告水準を一段階高めた」 とかなりの評価をしました。 これは韓国側からの理解です。 しかし中国側からの理解はかなり違っています。 同じく聨合ニュースは次のように報道しました。
首脳会談後の記者会見で朴大統領は、「両首脳は北の非核化を必ず実現し、核実験に決然と反対することで志を同じくした」と述べた。習主席は「朝鮮半島の非核化実現と、平和・安定が6カ国協議参加国の共同利益に符合する。参加国は対話と交渉を通じてこの課題を解決しなければならない」と強調した。
つまり共同声明における 「韓半島における核開発を確固として反対する」「韓半島の非核化」 という部分は、韓国側は北朝鮮の核問題であるとするのに対し、中国側は北朝鮮だけでなく韓国を含めた朝鮮半島全体の問題だとしており、食い違っているのです。
これは何も今回だけに限ったことではなく、1992年の韓中国交樹立以降、変わらず継続してきたものです。 1994年に韓国の金泳三大統領と中国の江沢民主席が首脳会談を行ない、「朝鮮半島の非核化実現と平和と安定の維持が緊要だと、両国が共同の立場を取ることを確認した」 と発表されました。 この時も韓国側は韓昇州外相が 「現在、韓中が北朝鮮問題に対して共有している認識は‥‥」と説明したように、北朝鮮に限定しています。 従って韓国は中国が北朝鮮に核開発中止を要求し圧力をかけてくれるものと期待することになるのですが、中国はそのような行動をとりませんでした。
北朝鮮の核開発が明らかになり始め、1993年には核兵器登載可能な準中距離弾道ミサイルの発射実験を行なうなど、北の核問題は深刻化していた時です。 国連では北朝鮮制裁が議論されたのですが、中国の銭其深外交部長は「現在対北制裁へ突っ走っている国際社会の雰囲気は大変性急なものである。 ‥‥わが国ができる役割には限界がある」として、北朝鮮への制裁に反対し、また自ら何のアクションもしないと言明したのでした。
つまり中国にとって「朝鮮半島の非核化」というのは北朝鮮の核問題とイコールではないということです。そしてこれが韓中国交樹立から今までの20年以上にわたる一貫した態度だということです。 だったら中国はどういう意味で「朝鮮半島の非核化」を言っているのでしょうか。
それは韓国の核問題、つまり韓国がアメリカの核の傘の下にあることも問題にすべきだと言っているのです。 つまり中国は北の核兵器だけでなく、韓国がアメリカと軍事同盟関係にあること、この二つを「朝鮮半島の非核化問題」としているのです。 中国の狙いは北の核兵器と韓米軍事同盟の同時解消なのです。
ここで今回の韓中共同声明における「韓半島での核兵器開発に確固として反対する」と、これまでよりも強い表現を使ったことに戻ります。 朝鮮半島で核開発しているのは北朝鮮だけですから、これは北朝鮮への「警告」と思えるし、韓国のマスコミはそのように解説しています。
しかし中国にとっては、開発が済んで現在所有している核兵器は問題にしない、というように読むことが出来ます。 つまり北朝鮮を核兵器所有国家として認めるが、これ以上の核開発は絶対に認めない、ということです。 中国は、北朝鮮の現在の核兵器と韓米軍事同盟を等価と考えていると見て間違いないでしょう。
韓国と中国は言葉のうえでは「朝鮮半島の非核化で認識が一致している」といっても、中身は違うものです。中国側はそれを分かっているのですが、韓国側は中国も北の核に反対してくれていると勝手読みしているのではないかと思います。
平凡社『新版 韓国・朝鮮を知る事典』―ハングル読みか日本語読みか ― 2014/07/10
最近新しく出た平凡社『新版 韓国・朝鮮を知る事典』(2014年3月)を購入。 初版は『朝鮮を知る事典』という題名で1986年3月30日第1刷となっていますから、もう30年も前です。 これをずうっと重宝していたので、今回新版も購入した次第。 旧版に比べて内容も量もかなり増えています。 値段も3600円から7000円とかなり高くなっていますが、これは致し方ないところです。
旧版と新版の大きな違いは、旧版では漢字を使う項目はほとんどが日本語読みとなっているのに対し、新版では漢字のある地名や人名等の項目をハングル読みのカタカナ書きにしていることです。
ところがよくよく見てみると、ある時はハングル読み、ある時は日本語読みと一貫していないのを発見しました。
例えば朝鮮人の人名の漢字は歴史上の人物でもハングル読みとする原則があるようですが、百済の武将「鬼室福信(きしつふくしん)」は日本語読みで、彼と一緒に百済復興運動をした王子の「豊章(プンジャン)」はハングル読みとなっています。 また「王仁(わに)」、「禹長春(う・ながはる)」は日本語読みです。 このように朝鮮人の人名はハングル読みするという原則から外れるものが見当たります。
また古典小説では「春香伝(しゅんこうでん)」は日本語読みでありながら、「九雲夢(クウンモン)」はハングル読みをしています。
歴史上の国名では、古代に朝鮮半島南部にあった「辰韓(しんかん)」「弁韓(べんかん)」は日本語読みで、「馬韓(マハン)」「辰国(チングク)」はハングル読みです。 そして辰韓、弁韓、馬韓を合わせた「三韓(さんかん)」は日本語読みです。
現在の大学名では「高麗大学校(こうらいだいがっこう)」「成均館大学校(せいきんかんだいがっこう)」は日本語読みですが、「延世大学校(ヨンセだいがっこう)」「西江大学校(ソガンだいがっこう)」はハングル読みです。
宗教では「曹渓宗(そうけいしゅう)」は日本語読みですが、この宗派の総本山は「曹渓寺(チョゲじ)」とハングル読みです。
慶州にある古墳名では、「金冠塚(きんかんづか)」は日本語読みをしながら、「天馬塚(チョンマづか)」はハングル読みです。
以上のように、漢字の読み方を日本語読みするのかハングル読みするのかが一貫していないところが気になるところでした。 ついでに豆満江の項では「トゥマンこう」とハングル読みをしているのですが、そのハングルを「두안강」と間違って表記しています。 正しくは「두만강」です。
『新版 韓国・朝鮮を知る事典』-金教臣はキムギスか ― 2014/07/14
最近出た平凡社『新版 韓国・朝鮮を知る事典』(2014年3月)で、漢字の読み方がハングル読みか日本語読みか一貫していないと論じました。 http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2014/07/10/7384586
ところで、この事典の人物名の読み方で最も理解できないのが「金教臣」です。 彼は日本の内村鑑三の影響を受けた無教会派のキリスト教指導者として有名な人です。 事典ではこの人物名を「キム・ギス」としています。 しかし金教臣はハングルで「김교신」と書き、「キム・ギョシン」と読むしかなく、「キム・ギス」とは読めるものではありません。
何かのミスだろうと思いきや、「矢内原忠雄」の項目のなかでも「金教臣 キムギス」とあり、また事典の最後にある索引でも金教臣は「キム・ギス」です。 つまりこの事典の93・123・548・679・680頁の五ヶ所でこのように記述されているのですから、ミスではありません。
事典作成に関わった人たちは当然ハングルに熟達しているはずですから、「교신」を「ギス」なんて間違えるはずもありません。 従って何かの根拠があるものと思われます。
キム・ギスは幼名か字もしくは雅名なのだろうかと色々調べてみましたが、どうも分かりません。 この読み方をした理由を提示すべきだと思うのですが、それが記述されていないのは残念です。
韓国の教育事情―留学生から聞く ― 2014/07/18
これまで韓国からの留学生と何人か話す機会があった。 彼らは日本に留学に来るぐらいだから、日本に対しては比較的好意的である。
ある留学生は、結婚して子供が出来たら日本で育てたいという。 何故か?聞くと、韓国の凄まじいまでの教育環境を話してくれた。 小さいときからたくさんの学院(塾のこと)に通い、毎晩11・12時に帰宅するぐらいに勉強をさせられるのが普通だそうだ。 だから母親は朝子供に弁当を三つ持たせる。昼食・夕食そして夜食である。 これが自分だけでなく、みんながやっているという。それに比べたら日本はゆったりとしていて、子供にはこちらの方がいい、という。 毎日夜遅くまで勉強させられてきたが、日本に来てそこまで勉強せずにやってきた日本の学生と学力が変わらないことを知ったそうだ。
また韓国では荒れた学校が急増しているという。 そのきっかけとなったのは、体罰の絶対禁止であったという。 それまで韓国の学校では、教師による体罰はごく当たり前であった。 またこれによって教師は怖いものだとして権威があった。 しかしこれがいきなり禁止されたから、教師たちは自信を失ったそうである。 例えば学校内でタバコを吸っている生徒がいたら、先生が制止して取り上げるのであるが、体罰禁止以降は生徒が反抗するようになったという。 当然揉み合いになるが、それを周囲の生徒たちがスマホで撮影して、すぐさまインターネットで流すことになる。 具体的な学校と先生の名前をつけて、こんな体罰をする暴力教師がいたという画像が世間にすぐさま流れるのである。 教師は学校内でタバコを吸っている生徒を見ても、見ぬ振りをするようになったという。
韓国の新聞で2年ほど前だったか、ある高校で授業中に生徒十数人が校庭に抜け出て、集団でタバコを吸っている写真が掲載された。 生徒たちは外部から見えることを知っていながらタバコを堂々と吸っているのである。 そして当然教師たちはそれを知っているはずだが、誰も出て来ようとしない、という記事であった。 タバコだけでなく、生徒が何か悪さをして教師に注意されても、逆に‘殴ってみろよ’と顔を差し出して挑発するようになったから、教師は指導すらしなくなり、学校が荒れ放題になっていったのである。 これが一部の学校ではなく、韓国ではかなり広まっている現象だということを知った。 留学生の話は例外的ではないのであった。
またある生徒に悪いことをしたからと叱ったら、それを知った親が学校にのりこんできて、教室で授業をしているその教師を他の生徒の見ている前で殴るという事件も珍しくないそうだ。 韓流ドラマではこういう場面が出てきてビックリすることがあるが、ニュースにもならないという。
日本でも1970年代後半から80年代に校内暴力等、荒れた学校が大きな社会問題となった。 その時の教育問題が、2000年代になって韓国で再現したかのような観がある。 ただし荒れ方の中身には日韓の違いがありそうである。
日本でも教育ではいろいろ問題が山積みしているが、それでも今は落ち着きを取り戻してきている。今の日本は韓国に比べればマシだと言えるのかも知れない。
北朝鮮を甘く見るな!(1) ― 2014/07/23
以前から感じていていたことですが、北朝鮮を甘く考えている人が多いようです。 というよりほとんどの人が甘く考えています。 例えば朝鮮半島の統一問題について、韓国による統一しか考えていない人ばかりです。 北による統一(南朝鮮解放路線とか赤化統一とも言います)について言及すると、まさか!あり得ない!という反応です。
北朝鮮の人口は韓国の5割で、GNPは韓国の39分の1(韓国銀行の2010年推計値 以下同じ)、一人当たりGNPは約1000ドルで世界ランキング144位(コートジボアールやラオスより上だが、カメルーンより下)の最貧国、‥‥。 これでは韓国を圧して朝鮮半島を統一するなんて、ちょっと考えられないかも知れません。
しかし冷静に考えて見て下さい。 北朝鮮は普通の国ではなく、オカルト=狂信国家なのです。 祖国の統一という理想を実現するためには、どんなに貧しく飢えようとも耐え抜き、理想実現のためには何をすればいいのかを毎日四六時中考えているのです。 そしてまた120万人の人民軍は、来るべき統一事業のために日夜厳しい訓練に励んでいます。 今統一が実現できなくても、子や孫へと代を継いでいつかは実現しようと日夜奮闘努力しているのです。
このような北朝鮮の立場から今の朝鮮半島事情を見るとどうなるでしょうか。
* 統一に最も障害となるのがアメリカです。 だから北朝鮮は「自主的」というスローガンを掲げて、民族の問題は「民族同士」で解決するべきものだから外勢(アメリカのこと)を排しようと韓国に呼びかけています。 韓国内にはこれに呼応するナショナリズム的感情が徐々に広がって来ました。 韓国人には北の「民族同士」という囁きには気が引かれるようです。 反米感情は駐韓米軍装甲車女子中生轢死事件や狂牛病騒動などに見られるように、韓国民に広がっています。 北にとっては、統一に向けて望ましい情況に近づいたと言えます。
* 北は核兵器を開発し、既に数基は所有しているものと思われます。 そして北は核問題でアメリカと直接話し合うことを主張しています。 これは自分たちが核兵器廃棄を受け入れる代わりにアメリカは韓国から撤退しろという交渉です。 そして中国がこの北の主張を後押ししていることに注意せねばなりません。
中国は「朝鮮半島の非核化」を唱えているのであって、北朝鮮を名指しで「非核化」を唱えていません。 中国の言う「朝鮮半島の非核化」は北朝鮮の核を無くすことに止まらず、韓国が米国の核の傘から抜け出ることをも意味します。 中国は北の核問題を利用して、韓米軍事同盟を解消させようとする意図があるからです。 だから中国は北朝鮮の核開発には口頭の抗議だけにして、実際には何の圧力もかけません。 北朝鮮経済は相当部分を中国に依存しているのですから、中国は北に圧力をかけるのは簡単なことなのですが、それを敢えてしないことに中国の本音が見えます。
韓国は「北の核兵器反対」で中国と意見が一致したと言っていますが、中国は韓国の核問題(核の傘の下にあること、すなわち韓米同盟)をも視野に入れて「朝鮮半島の非核化」を唱えていることに注意する必要があります。 中国が北の核に反対しているのは、南の核(の傘)とセットで考えているのですから、韓国と中国が「北の核反対で一致した」といっても、中身は違うものです。 中国は北の核を利用して東アジアからの米軍撤退を目論んでいるのです。 北朝鮮には中国の主張する「朝鮮半島の非核化」が心強いものとなっていることでしょう。
* 米軍は長年にわたる中東方面の軍事作戦に疲れを見せ始めており、果たして朝鮮半島有事の際に動けるのかという疑問が提起されています。 すなわち半島では世界の警察官としての役割を放棄するのではないかという疑問です。 北朝鮮にとっては、統一の妨害者である米軍が動けないのですから大きなチャンスとなります。
北朝鮮を甘く見るな!(2) ― 2014/07/28
* 朝鮮半島有事の際には在韓米軍のみならず在日米軍が参戦することになるのですが、日本では在日米軍が日本の了承なしに参戦できるのか、ということが議論されています。 つまり在日米軍の直接出撃は日米安保条約の事前協議対象であり、日本はその協議で「ノー」を主張することができるというものです。 実際のところは分かりませんが、安保条約事前協議必要論者、あるいは安保条約反対論者が将来日本の政権を握る可能性はあります。 その時は在日米軍が確実に動けなくなるのですから、北朝鮮にとっては大きなチャンスです。
* 北にとって統一の障害となるもう一つが、日韓の軍事協力関係です。 しかし韓国は2012年6月に日本と締結を予定していた軍事関係の「情報包括保護協定」「物品・役務相互提供協定」を直前に取り消しました。 また最近では、ソウルのロッテホテルで開催予定であった日本の自衛隊創設記念レセプションを韓国側は直前に拒否しました。 このように日韓の軍事協力は困難になりつつありますが、このことは北朝鮮にとって統一実現に向けて望ましい情況となっていることを意味します。 北は自分では何の努力もせずに、韓国の方から有利な情況を作ってくれているのです。
* 韓国では日米韓の合同軍事訓練に反対する市民団体が多いようです。 理由は日本が歴史を反省していないとか、日本の集団的自衛権を容認するものだから等々、ということのようです。 韓国の市民団体が日米韓の軍事協力に亀裂を入れようとしているのですから、これもまた北朝鮮は自分たちが努力しないで、韓国側から有利な情況を作ってくれているのです。
* 北朝鮮は黄海で韓国艦艇を撃沈したり、延坪島砲撃するなど軍事的挑発を繰り返してきました。 ところがこの10数年ほどの韓国世論調査では、このような北の挑発に対して反発するのではなく、「だからこそ北と話し合うべきだ」という意見が増えるという傾向が現れています。 つまり北にとっては、韓国民は軍事挑発すると返って融和的になるという教訓を得たことになり、自分たちに有利だと判断することでしょう。
* もし北朝鮮と韓国が和解して、平和的に統一したとしましょう。 その暁には朝鮮半島全体で選挙が行なわれます。 それではこの選挙で北が勝つのか南が勝つのか‥‥北が勝つ可能性が高いと言えばみなさんビックリされることでしょう。 ここで計算してみます。 北の人口は2400万、韓国の人口は5000万ですから、合わせて7400万。過半数の3700万の支持があれば、統一の主導権を握れます。
北は金正恩体制のままですから、2400万の住民は100%北を支持します。 とすると韓国で1300万以上の支持を集めれば、北は選挙に勝つことになります。 だから韓国5000万のうちの26%の支持さえあればいいのです。 4分の1強です。 今の韓国は北朝鮮に警戒心を失っている状態ですから、北にとって4分の1強の支持を集めることはそれ程難しいことではありません。
南北の‘和解による平和的統一’という理想的に見える統一が成されたとしても、北は民主的な選挙によって主導権を握ることが可能なのです。 そしてこの結果にはアメリカも含めて全世界が認めざるを得ないでしょう。 北にとって南朝鮮解放路線=赤化統一は、決して夢ではないのです。