金鍾泌元首相「日本は韓国を下に見ている」2015/02/26

 韓国の金鍾泌元首相は、今の朴大統領の父親である朴正熙元大統領の時代から政界の要職あり、日韓条約締結などで日本との関係も大きな影響を与えてきた人物です。

 彼の奥さんが亡くなり、弔問に訪れた日韓の政治家等々の錚々たる人たちに対して、次のような発言したことが話題になっています。

金氏は「(日本は)韓国をどこか一段下に見ているようだ」と述べる‥‥金氏は「(日本には)まだそんな(韓国を見下す)認識から抜け出せない人々がいる」と憂慮

http://www.sankei.com/world/news/150225/wor1502250046-n1.html

 この発言は、毎日新聞記者の澤田克己が書いた最近の著書にある次の記述と照らし合わせると興味深いです。

1996年か97年ごろの日韓・韓日議員連盟総会に出た時、山本氏(山本一太自民党議員のこと)が偶然聞いた会話だ。 日本人と全く変わらない日本語を話す韓国の金鍾泌元首相が 「なんだかんだと言っても日本は大国ですから」と言い、中曽根康弘元首相や竹下元首相らが 「やっぱり韓国の事情も考えてあげないと」と話していたのだという。 この会話からは、エリートたちの連帯意識、それも 「日本は兄貴分である」という意識を読み取ることができる。 (澤田克己『韓国「反日」の真相』文春新書 2015年1月 92頁)

 拙論でも、日本では韓国を 「小国」 「子ども扱い」 「民主主義国として未熟」として見下す傾向が保守だけでなく革新層にも蔓延していることを指摘しました。 http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2015/02/14/7572016

 つまり日本では韓国に何故援助するのかという論理として、保守も革新も共通して韓国を見下す大国意識がありました。 さらに革新側にはかつて侵略したという贖罪意識が加わります。 なおこの贖罪意識は保守にも大きな影響を与えました。 従って韓国に対して大国意識と贖罪意識とが日本全国を覆っていたと言えます。

 ところで今回の金鍾泌元首相の発言は、日本の大国意識に対して苦言を呈したように報道されています。 しかし韓国側も日本の大国意識を利用して日本から援助を引き出してきたのであり、それをやり遂げてきたのが金鍾泌元首相だったということです。

 今では韓国は日本の大国意識ではなく贖罪意識をくすぐることによって、そして今度は援助ではなく優越感を得ようとしていると思われます。 これに対する日本側の反発は当然です。 そのことを金鍾泌元首相は気付いているのか、上記の新聞記事では次のような発言もしています。

韓国側についても「朴槿恵大統領もそんな空気をなぜ読めないのか」「必要以上に日本を刺激し批判することは控えなければならない」などと述べ、過剰な対日批判を行わないようクギを刺した‥‥

コメント

_ (未記入) ― 2015/05/29 12:41

そもそも、我が国による併合はあくまで合法的なものであり、「侵略」などと恨まれる筋合いは毛頭ないと思いますがね。

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