特別永住者数の推移2019/07/16

 在日の特別永住者の数が30万人を切ったと言う人がいて、へー!! もうそんなに減っているのかと思って、久しぶりに調べてみました。

 出入国在留管理庁の統計によりますと、2017年末の韓国籍の特別永住者は29万5826人、朝鮮籍の特別永住者は3万243人で、計32万6069人です。 だから30万人を切ったというのは、韓国籍に限っての数字でした。 ついでに、ここ10年間の特別永住者の数を調べました。 

  特別永住者数(韓国・朝鮮籍)の推移

   2008年   416,309

   2009年   405,571 (10,738減)

   2010年   395,234 (10,337減)

   2011年   385,232 (10,002減)

   2012年   377,351 (7,881減)

   2013年   369,249 (8,102減)

   2014年   354,503 (14,746減)

   2015年   344,744 (9,759減)

   2016年   335,163 (9,581減)

   2017年   326,069 (9,094減)

 昨年(2018年)末の数字は、まだ出ていないようです。 見ての通り、特別永住者数は毎年9,000~1万人程が減っています。 この調子では、33年後の2050年には0になります。 特別永住制度ができたのは平成3年(1991年)でしたが、それまでに法務省の坂中英徳さんでしたか、2050年までに在日は消滅するだろうと見通しを立てていました。 その見通しが、ずばり大当たりしているということになります。

 減少の原因ははっきりしています。 帰化により日本国籍取得者が増えていること、および日本人との婚姻が90%で、その子供のほとんどは日本国籍となって特別永住資格を受け継がないことです。

 在日韓国・朝鮮人のなかに、「自分は日本人でも韓国人でもない、在日だ」なんて言う人がいます。 自分のアイデンティティを主観的にどう考えるかは自由ですが、「在日」を客観的に証明するものは特別永住資格しかありません。 その資格者が消滅しつつあるのです。 そのうちに、自分は日本人だが気持ちは在日だ、とか言う人が出てくるのですかねえ。 

【拙稿参照】

特別永住の経過             http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2007/08/25/1750381

特別永住制度の変更は非現実的      http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2007/09/01/1762857

在日の法的問題は解決済み        http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2007/09/08/1781500

米国籍などの特別永住者         http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2007/09/15/1798285

在日の特別永住制度           http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2013/06/14/6864389

トルコ国籍の特別永住者?!―毎日新聞 ― http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2015/10/27/7870629

『現代韓国を学ぶ』(3) http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2012/06/08/6472916

これまでの在日とその将来について(仮説) http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2006/05/01/348943

コメント

_ 辻本 ― 2019/07/16 04:33

>そのうちに、自分は日本人だが気持ちは在日だ、とか言う人が出てくるのですかねえ。

 かつての民族差別と闘う運動団体には、日本国籍を有しながら在日だと自称する活動家が少なくなかったですねえ。

http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2012/04/07/6403551

http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2012/07/04/6500499

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