『言葉のなかの日韓関係』(1)2013/04/07

 徐勝・小倉紀蔵編『言葉のなかの日韓関係』(明石書店 2013年4月)を購読。

 編者の一人が「徐勝」さんですのでイデオロギー的だろうと思ったのですが、中身はまともな論文集でした。

 徐勝さんはご存じのとおり、北朝鮮に密入国して工作員となり、韓国でスパイ罪で服役しながらも非転向を貫いた人です。従って彼の考え方には北の思想が色濃くあります。もしかしたら今なお北の指令を受けているかも知れません。

 そんな方の編集した本ですが、なかなか面白かったので、少しずつ紹介します。       まずその徐勝さん。

韓流現象が起こり、日韓はズブズブの融合状態に近づいていったともいえる。‥‥根腐れしたあだ花がいつまで咲き続けるか大いに疑わしい。    (6頁)

 今日本で起きている韓流ブームについて、彼のようなイデオロギー的な人には「根腐れしたあだ花」に見えるのですねえ。少なくとも喜ばしい現象ではなく、苦々しく否定すべきものと考えているようです。

 立場は違いますが「嫌韓流」と一脈通じているようで、興味深いですね。やはり「両極端は似る」が、ここでも当てはまりそうです。