砧の新資料(3) ― 2012/12/11

これは西宮市郷土資料館に所蔵されている砧の台。拙論におけるⅡ型です。この台の上に、折りたたんだ布地を置いて、横槌で打つわけです。
昭和12年(1937)に開業し、平成11年(1999年)に廃業したクリーニング屋さんの道具ということです。
これと全く同じ形のものが、江戸時代の絵画資料にあります。
http://www.asahi-net.or.jp/~rq2h-tjmt/kinuta(11)
これは『大和名所図会』という江戸時代の本の中に出てくる絵です。刊行は寛政3年(1791)とされています。ここで描かれる砧の台は、↑ と全く同じです。つまり、この形は200年もの間、形が変化しなったのです。
昭和になっても、細々ながらも砧を打つ人がいたことに、ビックリしました。
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