『労働新聞』の論説―朝鮮戦争70周年(1)2023/07/27

 1950年6月25日から始まった朝鮮戦争は1953年7月27日の休戦協定が結ばれて、一旦終わりました。 終わったといっても休戦協定であって、平和条約ではありませんから、戦争は一時中断という状態です。 ですから今日の7月27日は、朝鮮半島では戦争中断処置によって曲がりなりにも平和状態となって70周年の記念日ということになります。

 北朝鮮では朝鮮戦争をどう考えているか、これを知るにはやはり北朝鮮の文献を読むのが一番です。 北朝鮮の労働党機関紙『労働新聞』7月24日付けの論説に、この戦争についての考え方が発表されていましたので、翻訳してみました。

 北朝鮮で公開される文章には独特の言葉遣いがあり、また検証されていない「事実」が並べられ、そして感情のこもった修飾語が大量に繰り返されますので、理解するのがちょっと難しいですね。 北朝鮮の人びとはこういう表現に慣れているのでしょうが、そうでない私たちには読むだけで一苦労です。

 それでも隣国ではこのように考えているのかを直接触れて知るのは、無意味なことではないと考えます。 そしてこれを知った上で、時々テレビなどで流れる北朝鮮のニュースを見たり聞いたりする時に、ニュース解説する専門家の言っていることに理解が深まるのではないかと思います。 逆に、この人専門家とされているけどちょっと違うのではないか、というように専門家もどきを見破ることもできます。

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論説  偉大な戦勝の歴史的意義は永遠不滅である  祖国解放戦争勝利70周年に臨んで  2023年7月24日 <労働新聞>1面 

帝国主義の強敵を打ち破った勝利者たちのときの声が、全国を震えさせ、すべての惑星が英雄朝鮮の戦勝神話に対する驚嘆で沸き立った歴史のあの日から、もう70年の歳月が流れた。

世界戦争史にその前例を探すことのできない衆寡敵せずの熱戦で、祖国守護者たちは重大な時代的使命感を自覚し、我が祖国の尊厳と自主権だけでなく、世界の平和と安全を血でもって守り、広い未来を開いた。

時代は前進し、闘争目標は比類ないほどに高くなったが、私たちの革命の階級的性格は変わらなかった。アメリカとその追従勢力の挑戦は日増しに増えて、条件と環境は依然として厳しい。祖国と革命の前に、時代と人類の前に、我が人民が担う栄誉的で重大な任務も変わっていない。

敬愛する金正恩同志の領導に従って、社会主義建設の全面的発展のための壮厳な進軍を推し進めている今日、最も尊厳ある試練のなかでで争取した偉大な戦勝を振り返って、その意義を再び心に刻むことは、我々の時代において英雄的偉功を創造することができる思想精神的なやり方をしっかりと準備する重要な契機となる。

祖国解放戦争勝利の歴史的意義は、我々すべてが一つの信念を持たねばならず、何を守り、どんな人生観、未来観で闘争せねばならないのかを生き生きと教えてくれ、偉大な新しい勝利にも導いてくれる。だから勝利の7・27の意義は巨大だったのであり、今日も限りなく膨らんでいくのである。 (続く)

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