ヘイト投稿者への損害賠償請求訴訟 ― 2021/11/28
去る11月18日に、川崎の崔江以子さんがヘイト投稿をしてきた男性に対し、損害賠償を求めて提訴したというニュースが大きく報道されました。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20211118-OYT1T50189/
https://www.buzzfeed.com/jp/kotahatachi/kawasaki-hate22
男性が投稿したというヘイトは、次のように紹介されています。
《日本国は我々日本人のものであり、お前らのものじゃない！『外国人（在日コリアン）が住みよい社会』なんて、まっぴらごめんだし、そんな社会は作らせない。思い上がるのもいい加減にしろ、日本国に仇なす敵国人め。さっさと祖国へ帰れ》
これ以外に記事本文では崔さんを名指して、次のようなヘイト文言があったといいます。
お前何様のつもりだ！
差別の当たり屋
被害者ビジネス
匿名でこんな投稿をしてきた男性は一体どんな人かといえば、特定されてしまった途端に、
男性は崔さんとの手紙のやり取りの中で自身の行為を認めて謝罪をしたものの「仕事がなくてつらかった」などと弁解した
北関東在住の40代で、手紙を通じて自身の書き込みであることを認めた。精神的な不調を理由にあげた
と、なってしまうような人物でした。
匿名だから何を言っても構わないというような、極めて安易な考えだったようです。 ターゲットになりそうな人を見つけて、人格的攻撃ともいうべきエゲツない投稿を繰り返したのですねえ。 だから特定されてしまうと「謝罪」し、「仕事がなかった」「精神が不調だった」と言い訳したということです。
ですからこの男性には思想・信条というものが全くありません。 またそれまでの人生で、韓国や在日と具体的に付き合った体験も全くないようです。 自分を特定できないだろうと勝手に思い込んで、調子に乗ってヘイト投稿を繰り返しただけと思われます。
私から言えば、アホそのものです。 このようなアホになるまでの過程を知りたいのですが、どうなんでしょうかねえ。 あるいは人間というのは、匿名になるとアホに変身するものなのでしょうか。
もう一つ、今回問題になったヘイト投稿ですが、この件は当然ながら韓国でもニュースとして取り上げられます。 そうすると、どうなるか？ これまた当然に韓国人の反日感情を刺激し、反日運動を正当化する材料として使われます。 つまりこのようなヘイト投稿は相手方の反日運動に手を貸しているのです。 ほんの一部のアホの投稿だからと無視できるものではないことを、皆さんにも知ってもらいたいです。
なお関連して更に申し上げますと、熱心な嫌韓派はいろんなインターネットサイトで「韓国はウソつきだ！」「在日は不法滞在者！」「国交断絶！」などと激しい投稿をしています。 まるでパブロフの犬のような条件反射ですね。
韓国を嫌いになるかどうかは個人の感情ですからそれは構わないのですが、それを文章化し投稿して不特定多数に見せるとなると、それが一体どういう意味を持つのかを考えてほしいです。 注目を浴びようと過激な表現となるようですが、それがレイシズムの域に達すると、それが韓国側の思う壺にはまって反日運動を煽ることになり、結局は応援する結果となります。
私がいつも言っているように、「日本の嫌韓」と「韓国の反日」は共鳴し合っています。 日本の嫌韓派は韓国語を知ろうとせず、そしてまた韓国の反日派も日本語を勉強しようとしません。 つまり相手方の文化を理解も尊重もしないという共通の特徴があります。 だからこそ、どちらも発言がより過激化しレイシズム化しているのではないか、その意味で「同じ穴のムジナ」だと考えています。
ですから敢えて言います。 「日本の嫌韓派は韓国化している」と。
【拙稿参照】
なぜ嫌韓は高齢者に多いのか―毎日新聞 http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2019/05/25/9076605
嫌韓を実践するおばあさん http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2019/04/14/9059752
韓国語のできない嫌韓派 http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2019/03/28/9052386
韓国語が出来ずに韓国を論じる人たち http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2019/03/16/9047781
嫌韓派と韓流派 http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2015/01/17/7540292
日本語と韓国語の微妙な違い http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2019/05/19/9074339
『抗路』への違和感(2)―趙博「外国人身分に貶められた」 http://tsujimoto.asablo.jp/blog/2021/06/02/9383666
